内容説明
16歳で勘当され、仙石秀久、豊臣秀吉、佐々成政、小西行長、加藤清正、黒田長政に仕え、出雲の阿国と恋をして、服部半蔵とともに風魔小太郎と戦い、雑賀の孫一の親友で徳川家康の従弟…気性は激しく、直情型で、気に入らない者には服従しない。くよくよ考え込まず、愚痴を言わない、艱難辛苦を舐めても立ち直りが早く、情に厚い男…名城福山城を築き、民からも臣からも愛された良将の中の良将、水野勝成の生涯。
著者等紹介
黒川十蔵[クロカワジュウゾウ]
歴史研究家。『駆けろ、鬼日向 水野勝成』で歴史小説家としてもデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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akamurasaki
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戦国武将水野勝成が主人公。とにかく破天荒で、出奔して諸国を流浪したり、戦闘では上官を無視して敵陣に飛び込んだり、自分が指揮官なのに敵陣に飛び込んだり(笑)。慎重なイメージの家康の従兄弟とは思えないほどですが、長寿で、自ら薬を調合し振舞った辺りはちょい似てる。信長に気にいられたり秀吉に命を狙われたり、また有名な戦国武将や剣豪たちと交流があったり、ドラマや劇画にしたらとにかく華やかになりそう。戦国版水戸黄門的な魅力ある人物でした。2016/12/11
shiozy
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「下天を謀る」のなかに、主人公藤堂高虎の脇役として、水野勝成が描かれている。この名前どこかで読んだ気がする。本棚を探ってみると、あった。本書「駆けろ、鬼日向 水野勝成」。地元広島県福山藩藩主。戦国期から江戸にかけて結構波乱に富んだ人だったが、一方で備後畳を殖産するなど良将としての評価を受けている。信長、秀吉、家康という天下人の横に、さまざまな生き様があったんだなあと感慨ひとしおである。2013/05/29
しぇるぱ
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徳川秀忠の乳兄弟、水野勝成の一代記です。年表をそのまま文章化したような構成で、きわめて生煮えな小説です。どうも著者は備後福山の住人らしい。福山藩の始祖、水野勝成を書きたくてこの小説を書いたものらしい。初陣は、武田家滅亡後の甲斐の国を徳川家に取り込む時、北条家との競り合い、占領競争ですね。その戦場でのこと。秀吉と退陣した小牧長久手の合戦で、出過ぎた真似を、と父の怒りに触れて追放される。そこからは浪々の旅、中国、九州と長い浪人生活が続く。大阪冬の陣の前、水野勝成は家康の仲介で父のもとへ復帰した。2012/03/02