内容説明
南北朝に孔明あり―。正成と尊氏。英雄は英雄を知る。政治的都合で様々に捏造された虚像を正し、真実の素顔を発掘活写した不朽の名作。
著者等紹介
吉川佐賢[ヨシカワサケン]
1946(昭和21)年、三重県安芸郡芸濃町小野平に生まれる。三重県立津高等学校を経て、防衛大学校に入学。同研究科にて電子工学(電子計算)を学ぶ。同校卒業後、防衛庁技術本部、陸自通信学校等で、主に通信電子装備の研究開発に従事。2001(平成13)年、海洋電子工業株式会社に入社(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nyantamaru
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滅びの美学。後半に行くに従って読み進める手が止まらなくなる。最後二章涙なしでは読めない。度重なる進言を取り入れてもらえず死ぬと分かっている戦地に義を重んじ赴き、初陣をと父と死ぬ覚悟の息子(11歳)を心の内武士の息子としてあっぱれと思いつつも怒り追い返し、結局は味方が早々に退却してわずか千騎足らずで数万の兵の前置いていかれる見殺しにあいながらも半日以上抵抗して最後自決する「湊川合戦」愚者は目先の利益、せいぜい数ヶ月先までしか見えないが賢者は数十年やそれ以上の単位先を見つめている。彼の理想は夢の花となり散った2014/03/10