内容説明
近代の「閉じる」身体からの離脱と移動、後近代の「閉じざる」身体への道程をさぐる。舞い踊る身体、武術する身体、瞑想する身体、バタイユの「エクスターズ」する身体、座禅する身体、霊操(イエズス会)する身体、などを手がかりに他者性に委ねられる身体、すなわち、21世紀のスポーツする身体を浮き彫りにする。
目次
第1章 なぜ、いま、「身体」の概念なのか?
第2章 「身体」に関する用語概念―日独比較
第3章 舞踊する身体とはなにか
第4章 武道する身体とはなにか
第5章 「舞」と「武」の同根性について
第6章 近代の身体概念―「歩行」運動の分析をとおして
第7章 瞑想系身体技法の開く身体
第8章 エクスターズする身体
第9章 「禅」の思想と身体概念
第10章 道元の「坐禅」とロヨラの「霊操」
第11章 21世紀の身体概念を考える
著者等紹介
稲垣正浩[イナガキマサヒロ]
日本体育大学大学院教授。1938年生まれ。愛知県出身。スポーツ史専攻。東京教育大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。前・スポーツ史学会会長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。