内容説明
神出鬼没、念仏を口に唱え、4500隻14万の大軍に、9隻200人で突入する命知らずの水軍―。大剣をふるって先頭に立つ若き武将は、承久の変で没落した伊予河野一族の復活をかける河野通有―。「生も死も超然の境地」に導いた遊行の僧一遍上人。悲運の名将少弐景資の恩情。死地におもむく通有の武運を祈る女たち―。地上最強の元軍と激突した弘安の役を舞台に、鎌倉末期の世情人心を背景に、人間の究極に肉迫する名匠こん身の労作。
神出鬼没、念仏を口に唱え、4500隻14万の大軍に、9隻200人で突入する命知らずの水軍―。大剣をふるって先頭に立つ若き武将は、承久の変で没落した伊予河野一族の復活をかける河野通有―。「生も死も超然の境地」に導いた遊行の僧一遍上人。悲運の名将少弐景資の恩情。死地におもむく通有の武運を祈る女たち―。地上最強の元軍と激突した弘安の役を舞台に、鎌倉末期の世情人心を背景に、人間の究極に肉迫する名匠こん身の労作。