内容説明
愛し合う貧しい夫婦が、お互いのクリスマスプレゼントを買うために奮闘する『賢者の贈り物』、散りゆく葉に余命を重ねる女性と、彼女を助けたいと願う老画家を描いた『最後の一葉』。市民生活を題材に、人生の哀歓を描き出した短編の名手オー・ヘンリーの傑作2篇。(総単語数3,766語)。語い数900語。中学3年生程度。
著者等紹介
ヘンリー,オー[ヘンリー,オー] [Henry,O.]
1862‐1910。アメリカ、ノースカロライナ州生まれ。アメリカを代表する短編作家。薬局や銀行勤務のかたわら執筆活動を始める。銀行員時代に横領の疑いで告訴され、のちに服役。出獄後の40歳頃から創作活動に没頭する。アメリカ衆民の生活を題材に、生涯に270を超える短編小説を残した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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みや
17
『賢者の贈り物』は互いを想い合う夫婦の愛の話なのだろうか。私には愚かな夫婦にしか見えなかった。「髪を切った私を見て殺さないなら金のために踊る少女のようだと彼は言うだろう」とデラは考えるが、その程度の理由で殺すかもしれない男なんて最低だし「貴方のために髪を売ったのよ」とヤンデレ風味で恩を売るデラも気持ち悪い。美しい髪の例えが「茶色の水のように輝いている」だと泥水しか浮かばなかった。『最後の一葉』は嘘が人を救うお話。どんな理由でも嘘は嫌い。でも、爺ちゃんが人生最後に遺した最高傑作はめちゃめちゃかっこよかった。2024/08/05