内容説明
“原爆の子の像”のモデル・佐々木禎子と三か月間病室を共にした著者・大倉記代。当時14歳の少女・記代の目に映ったサダコは、明るく活発でちょっぴり背伸びしたい12歳の少女だった―折り鶴の“伝説”だけではない素顔のサダコの貴重な記録。そこに、記憶の扉をそっと開けたような夜川けんたろうのやわらかな絵が、サダコの心象風景を描き出す。当時のサダコの「痛みを何一つ感じ取ることができなかった」自分を「恥ずかしい」と思い、語ることは「苦痛」とこれまで拒んできた著者が、被爆60年を機に、サダコの想い出を綴った名作。
目次
1 The First Encounter―出会い
2 An Idol―アイドル
3 Hospital as Playground―病院中が遊び場だった
4 Yuki’s Death―ゆきちゃんの死
5 Never Again the Atomic Bomb―原爆を許すまじ
6 One Thousand Paper Cranes―千羽鶴
7 Entering Adolescence―思春期の入り口に立つ
8 To the Starry Heavens―星空へ
著者等紹介
大倉記代[オオクラキヨ]
1941年広島県生まれ。4歳の時、爆心地より3.3キロの地点で被爆。母親と2人、夏掛けを頭に被って防空壕に向かう。夏掛けには黒い雨の跡が点々とあったという。1954年12月、肺浸潤で広島日赤病院に入院。翌年6月、禎子と同室となる。8月末退院。その後、上京し高等学校図書館司書となる。2008年6月、東京にて逝去
夜川けんたろう[ヨカワケンタロウ]
画家。1968年東京生まれ。日大芸術学部美術学科卒。1993年イタリア・ベネツィア美術アカデミア入学。1996年ベネツィア・アトリエ・アペルト版画工房に移る。イタリア・日本での個展多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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