出版社内容情報
ホラー映画、激辛料理、SM、過酷な登山、…
人が倒錯的な痛みを求めるのには、科学的な理由がある。
◆アダム・グラント、スティーブン・ピンカー推奨!◆
心理学、脳科学などの最新研究にもとづき、人間にとっての「適切な痛み」の重要性を説き明かす。痛みを社会性、道徳、快楽、幸福などの観点から考察し、人生における苦痛の価値を問う。『反共感論』で刺激的な議論を巻き起こした著者による、苦痛からみる「逆説的幸福論」。
「私が本書で言いたいのは主に三つのことである。まず、自分で望んで受けるある種の苦しみ―痛み、恐怖、悲しみなど―は人にとって喜びの元になり得るということ。二つ目は、喜びだけの人生は良い人生とは言えないということだ。道徳的に正しく、意味ある目的がなくてはならない。三つ目は、高い目標を達し、不足のない充実した人生を送ろうとすれば、必ず途中で何らかの苦しみを体験するということだ。」本文より
「ポール・ブルームは、人間の本性における矛盾を見抜き、それを深く納得のいく説明で解決する才能を持っている。この明快で魅力的な本は、私たちの不可解なマゾヒズムについて、再びその才能を発揮している。」 スティーブン・ピンカー (『人はどこまで合理的か』著者)
「この本は、あなたが『良い人生』というビジョンを改めて考えるきっかけとなるだろう。ポール・ブルームは、鋭い洞察力と明快な文章で、痛みや苦しみは幸福に不可欠であると説得力のある主張を展開する。本書は、有害なポジティブ思考への爽快な解毒剤となるだろう。」アダム・グラント(『THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す』著者)
「なぜ私たちは時に悲しみ、恐怖、そして痛みを求めるのか、という彼の議論は、逆説的にも読むのが楽しくなる。さあ、蛍光ペンを取り出してカレンダーを空けておこう。この本を一度読み始めたら、もう手放せなくなるだろうから。」ダニエル・ギルバート(『明日の幸せを科学する』著者)
【目次】
はじめに:良い人生
第1章 苦しみ
第2章 無害なマゾヒズム
第3章 説明のつかない楽しみ
第4章 労力
第5章 意味
第6章 苦しみの意味
第7章 甘い毒