夏蜜柑とソクラテス

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夏蜜柑とソクラテス

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  • サイズ 46判/ページ数 224p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794227966
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

数学者が綴る読解と思索の旅
読解力とは「人生を味わう力」だった!
数学者が“読む人”に向けて綴った珠玉のエッセイ集

AIと教育・数学リテラシーをめぐる活動で国際的にも知られる著者が、日々の出来事や大切な思い出に寄り添いながら綴ったエッセイを収録。過去の風景、大切な人とのやりとり、なぜか今でも心に残る一瞬…それらをそっと取り出して言葉にし、その過程を通じて、「記憶とは何か」「人間とは何か」を深く洞察しています。日本エッセイスト・クラブ賞など数々の賞を受賞した著者が、数式では表せない記憶、感情、言葉の余白を表現し尽くした、まさに新境地となる1冊です。


【目次】

はじめに
Ⅰ
人工知能が情緒を感じるようになる日
ポトスが買えない深いわけ
猫と金魚と喫茶店
夏蜜柑とソクラテス
浅草の男
老犬の恋
昆布を炊く
筋金入り
マンザナールの子どもたち
赤い雨
アイスストーム
もっか!の『おだんごぱん』
うちのリカちゃん
ユーミンと猫

Ⅱ
これさえあれば、生きていける
「解ける」より「わかる」が尊い
数学の言葉が果たす役割
博士に愛されない数
ロボットは東大に入れるか
新書は「世界の断片」を提供してくれる
痴漢という犯罪に、科学の力で立ち向かう
教科書から学ぶ
心に残る本『赤毛のアン』
絵本を買いに
エリート男子の高校国語
土を耕す
ぐっちーさんへの追悼文
卵を料る(日本エッセイスト・クラブ賞受賞の言葉)

Ⅲ
旅立ちの歌
雪降る里の蕎麦
あるお茶会の話
メインステージからの風景
ハーバードのお誕生日会
定理を釣る
人間キャンセル界隈
哲学を捨てる
運動音痴と読解力
魔法を学ぶ(令和五年度一橋大学入学式に寄せて)
おわりに

内容説明

数学者が綴る読解と思索の旅。知性と感性にそっと灯をともすエッセイ。

目次

1(人工知能が情緒を感じるようになる日;ポトスが買えない深いわけ;猫と金魚と喫茶店 ほか)
2(これさえあれば、生きていける;「解ける」より「わかる」が尊い;数学の言葉が果たす役割 ほか)
3(旅立ちの歌;雪降る里の蕎麦;あるお茶会の話 ほか)

著者等紹介

新井紀子[アライノリコ]
国立情報学研究所 社会共有知研究センター長・教授。一般社団法人 教育のための科学研究所 代表理事・所長。東京都出身。一橋大学法学部およびイリノイ大学数学科卒業、イリノイ大学5年一貫制大学院を経て、東京工業大学より博士(理学)を取得。専門は数理論理学。2011年より人工知能プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」プロジェクトディレクターを務める。2016年より読解力を診断する「リーディングスキルテスト」の研究開発を主導。科学技術分野の文部科学大臣表彰、日本エッセイスト・クラブ賞、石橋湛山賞、山本七平賞、大川出版賞、エイボン女性教育賞、ビジネス書大賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

114
著者とは一度だけ、ゆっくりとお話をしたことがある。「ロボットは東大に入れるか」の議論だったが、新井先生の確信に満ちた見解に圧倒されたことを記憶している。本書でも、随所に、先生の頭脳の明晰さと豊かな人間性を味わうことができる。毎年、手間暇かけて自宅で採れた夏蜜柑からマーマレードを作る新井先生。それが「文字で残す」ことの利便性に興奮するプラトンを戒めたソクラテスと重なって語られる表題作をはじめとして、「「解ける」より「わかる」が尊い」「哲学を捨てる」など、深い知的興奮に誘ってくれる名エッセイ集である。2026/03/09

どんぐり

78
2010年より、「ロボットは東大に入れるか」という人工知能プロジェクトディレクターを務める著者のエッセイ。新井さんは法学部出身でありながら数学者となった異色の経歴の持ち主。暇さえあれば編み針を動かすほどの編み物好きであり、料理自慢の母親でもある。このエッセイでは、イリノイ大学での留学時の思い出や、人工知能の知性と併せて女性としての情緒が交差する人生の断片が綴られている。読者は研究者としての顔とは異なる、彼女の意外な側面を発見することになるだろう。2025/10/31

pohcho

70
「ロボットは東大に入れるか」「AI vs 教科書が読めない子どもたち」の著者のエッセイ(どちらも未読)最先端の研究をされている先生というイメージだが、ご本人はいたってアナログな方のよう。落語好きで家に電子レンジがなく、おせちは手作り、娘にリカちゃん人形をねだられたら自分で人形を作ってしまうという徹底ぶり。浅草生まれのご主人(数学者)も寡黙で素敵。飼い犬の話が印象的だったし、皇居でのお茶会やTEDで講演された話などの華やかなエピソードも興味津々で読む。とても面白かった。他の著作もまた読みたい。2026/02/06

しげ

55
書籍タイトルに惹かれて図書館から借用しました。最先端のAI研究者にして主婦エッセイスト、いま風に言えば理系女子、どんな視点で語られるのか興味がわきました。優しい言葉で日常を切り取った一冊で安心しました。やはり脳ある鷹だなぁ…と感じます。他の町からの借用本で貸出し期間が短く全てを読めないのが残念でしたが「老犬の恋」はほのぼのしていて良かった。2026/04/14

田沼とのも

20
静謐、誠実、丁寧なエッセイ。「つれづれなるまゝに、、、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。」と徒然草の冒頭を思い起こさせるような筆の運びとものぐるほしさがある。テキパキと料理を段取りしていく姿や、飼い犬・猫との出会いや日常を過ごす姿がとても美しい。またその日常から浮かび上がる著者の思いをそこはかとなく書きつけていく勢いが、非常に心地よく爽快でさえある。ロボット東大合格プロジェクトの主である著者が、人間が労働から解放される近未来は到来しそうにないと言い切るその明快さに敬服する。2025/12/19

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