出版社内容情報
「地中海世界」の没落と「ヨーロッパ世界」の誕生、その背後で決定的役割を果たしたイスラムへの着眼ーー。歴史家が晩年の20年に全情熱を傾けたテーマ。ピレンヌの集大成にして、世界的に参照され続けている古典的名著、待望の文庫化!
内容説明
地中海を中心に世界と繋がり、古代からゆるやかに存続しつづけたローマ文化は、イスラムの急激な進出により分断と終焉を迎える。ここに初めて、地中海から北方へと文明の枢軸は移り、ゲルマン諸地域を発祥とするカロリング王朝(七五一~九八七)とカール大帝が歴史に登場する。中世が始まり、封建制と教会支配の「ヨーロッパ」が誕生するのである。西洋世界の転換点を解明する大歴史家の主著の文庫化!
目次
第1部 イスラム侵入以前の西ヨーロッパ(ゲルマン民族侵入後の西方世界における地中海文明の存続;ゲルマン民族侵入後の経済的社会的状況と地中海交通;ゲルマン民族侵入後の精神生活)
第2部 イスラムとカロリング王朝(地中海におけるイスラムの伸展;カロリング家のクーデターとローマ教皇の同家への接近;中世の開幕)
著者等紹介
ピレンヌ,アンリ[ピレンヌ,アンリ] [Pirenne,Henri]
1862年ベルギー生まれ。歴史家。ヨーロッパ中世研究に新しい視点を導入、世界的権威となる。1935年没
増田四郎[マスダシロウ]
1908年生まれ。一橋大学名誉教授。1997年逝去
中村宏[ナカムラヒロシ]
1930年生まれ。上智大学経済学部名誉教授。2000年逝去
佐々木克巳[ササキカツミ]
1931年生まれ。成蹊大学名誉教授。2013年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まると
ヒナコ
Copper Kettle
ポルターガイスト
冬至楼均