霊体の蝶

個数:
電子版価格
¥2,420
  • 電子版あり

霊体の蝶

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2025年07月25日 18時58分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 136p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794226433
  • NDC分類 911.168
  • Cコード C0092

出版社内容情報

「霊魂(プシケエ)と称ばれてあをき鱗粉の蝶ただよへり世界の涯の」
「みなそこにみなもはかげをなげかけてながるる時は永遠の影」
「蓮(はちす)いちりんみちたりて燃ゆ生き死にの条理のよそに浮かむかにみえ」

デビュー歌集『忘却のための試論』から七年、
またも衝撃の第二歌集!

荒涼たるこの世界に生きる苦悩を、
厳しい内省による研ぎ澄まされた文体で歌う。
冷たく燃える詩情は、読者の抱く空虚をほのかに照らす。

[収録歌より]
うちそとのかなしみのごと風すさび身熱(しんねつ)はただ吹かるるばかり
灯もひとつともしておきぬ たましひのあくがれいづる夜(よ)と知りしかば
生きて在る罪をおもへば山桜うすくれなゐに黙(もだ)してばかり
ともしびのゆらぎのこころ安からずこの世のよその風に吹き消(け)ぬ
こころみだるる陽気のさなか希死の蝶うかみつ消えつ花にただよふ
たまのをのもゆらに鳴りてしづまりしこころにぞなほもゆる火のたま
ふかくれなゐの腹みせて藻のまに消ゆるゐもりのいのち致死の毒もつ
目覚めとは断念の謂(いひ) 春の雪ふりつむさなか駒よいななけ
闇に眼はいよいよ冴えて宙空に息詰まるほど花のまぼろし
みづからを赦しえざりし夜の涯のラムプに焼けて蝶か詩稿か

[「あとがき」より]
パンデミック以前はいちおう自分のなかでルールを決めて歌を作っていました。能う限り文語を用いること、「われ」「わが」「吾」といった語を用いないこと、助詞の「が」を主格で用いないこと、内面の空虚と肉体の荒廃とを『試論』より洗練されたかたちで表現すること、など。ルールに反した歌および性に関する表現を含む歌はほぼすべてこの集からは落としました。
中井英夫が『黒衣の短歌史』に採録した「光の函」という吉井勇と釈迢空について触れた文章で、意味の追求から解放され、空虚ななかにただひたすら光を湛えただけの函のような歌を称揚し、また別の箇所でそうした歌の詠み手として浜田到を挙げていたことがこのような集を編む気持ちにさせたようなところがあります。

[目次]
内心の春
のちのこころの
瞑想録(レ・メディタシオン)
全休符
アンチ・ノスタルジア
二十歳(はたち)より先は晩年
穢土に春
青の時代
結晶嗜癖(クリスタロフィリア)
永遠なるものの影
Self-Destruct System
やまぶきのしみづ
建築の寓意
勝ち逃げの自殺
駒よいななけ
うたびとの墓
抹消と帝政

Bibliographie
あとがき

内容説明

デビュー歌集『忘却のための試論』から七年、またも衝撃の第二歌集!

目次

内心の春
のちのこころの
瞑想録
全休符
アンチ・ノスタルジア
二十歳より先は晩年
穢土に春
青の時代
結晶嗜癖
永遠なるものの影
self-Destruct system
やまぶきのしみづ
建築の寓意
勝ち逃げの自殺
駒よいななけ
うたびとの墓
抹消と帝政

著者等紹介

吉田隼人[ヨシダハヤト]
1989年、福島県生まれ。県立福島高校を経て、2012年に早稲田大学文化構想学部表象・メディア論系卒業。早稲田大学大学院文学研究科フランス語フランス文学コースに進み、2014年に修士課程修了、2020年に博士後期課程単位取得退学。高校時代より作歌を始め、2013年に第五九回角川短歌賞、2016年に第六〇回現代歌人協会賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

双海(ふたみ)

10
あとがき→「パンデミック以前はいちおう自分のなかでルールを決めて歌を作っていました。能う限り文語を用いること、「われ」「わが」「吾」といった語を用いないこと、助詞の「が」を主格で用いないこと、内面の空虚と肉体の荒廃とを『試論』より洗練されたかたちで表現すること、など。」 巻頭の歌がとくに好き→「寂滅(ほろび)とはこころのすがた朝つゆは穹(そら)をやどしてきらめきやまず」「れくゐえむ ながれよどみてさよふけてやよひのはるのゆきにほふのみ」「はたちより先は晩年 身を綺語にやつしてけふの霧雨ぞふる」2023/07/30

__

2
★★★★★2023/11/25

うお

0
★★★★★ 好き2024/01/03

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/20780429
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品