出版社内容情報
第六回文芸社/草思社W賞金賞受賞作品。
1975年に『デルス・ウザーラ』で長い間のスランプからようやく再起した黒澤明監督は80年代初めから本格的戦国物『乱』を作るために、日仏合作による契約交渉を始める。難航を極めたその仕事に携わったのが著者である。大島渚監督の『戦場のメリークリスマス』から国際的合作映画の交渉を仕事にしてきた著者が日仏プロデューサーの間に入り、黒澤明の代理人として資金面などのタフな交渉に携わった経験をつぶさに描く。第二章は『七人の侍』再映画化権をめぐる黒澤プロと東宝の交渉の内幕、第三章は大島監督『戦場のクリスマス』での初仕事体験記。
黒澤プロの弁護士として近年まで多くの問題を担当した著者による回想記。
異色の黒澤映画内幕記である。
内容説明
一九八二年に『乱』の仕事が始まった。その時私は三五歳だった―。『デルス・ウザーラ』で再起した黒澤明監督は一九八〇年代初めから本格的戦国物『乱』の製作準備に取り掛かった。難航を極めたこの日仏合作の交渉を手掛けたのが著者である。黒澤プロで国際的な渉外を担当した著者の回想記。
目次
1 映画『乱』―黒澤明と怪物プロデューサー(弁護士として映画の仕事へ;黒澤明との初めての出会い;『乱』の資金集めは難航 ほか)
2 映画『七人の侍』―日米訴訟合戦(東宝との話し合い;二〇を超す契約書が錯綜;提携五作品の著作権を主張 ほか)
3 映画『戦場のメリークリスマス』―初めての映画製作の仕事(大島渚監督との仕事;ニュージーランドとの合作映画;資金をめぐる書類トリック ほか)
著者等紹介
乗杉純[ノリスギジュン]
東京生まれ。1971年、早稲田大学第一法学部卒業・司法試験合格。1975年、ミシガン大学ロースクール留学(LLM)。1995年、乗杉綜合法律事務所設立。企業間の国際的商取引契約を得意とする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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