出版社内容情報
広島原爆の惨禍を乗り越え、三輪から四輪車メーカーに。ロータリーエンジン開発で世界に躍進させた不屈の名経営者、初の本格評伝!
内容説明
洗練されたデザインと優れた技術で評価されている現在のマツダの基礎を築いたのは、(当時は東洋工業)三代目社長・松田恒次(1895‐1970)である。若くして片脚を切断、広島への原爆投下の惨劇をも乗り越え、戦後は三輪から四輪車メーカーに躍進、一時は生産台数でトヨタ・日産を超えて日本一となる。さらに誰もが反対したロータリーエンジンに命運を懸け、見事に成功して世界中の注目を集める。他のどのメーカーとも違う自動車会社マツダの「魂」を生み出したのはまぎれもなく松田恒次だった。不屈の名経営者の激動の全生涯を追った初めての本格評伝。
目次
序章 松田家と父・重次郎
第1章 父と子
第2章 オート三輪
第3章 原爆投下
第4章 生産台数日本一
第5章 ロータリーエンジン
第6章 悪魔の爪痕
第7章 コスモスポーツ
第8章 広島で共に生きる
第9章 「隅を照らす者」
終章 不屈のマツダ魂
著者等紹介
中村尚樹[ナカムラヒサキ]
1960年、鳥取市生まれ。九州大学法学部卒。ジャーナリスト。専修大学社会科学研究所客員研究員。法政大学社会学部非常勤講師。元NHK記者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かっさん
2
マツダの魂 #読了 自動車メーカー #マツダ の三代目社長、松田恒次の伝記 もう幼少期から波乱万丈の人生のなか、マツダを一流の会社にしていく過程は凄い。技術にかける意気込みとか、正直知らなかったからマツダの印象かなり変わった。 #MAZDA2022/11/02
snakedoctorK
2
マツダ 技術力の高い会社だと思ってました。その歴史的背景がわかりました。この本を高校生のころに読んでいたら、工学部に進んでエンジン開発の道に進んでいたかもなぁ。 そのときはマツダではなく、スバルに進んだかも。やはり、広島は遠いから。2021/09/23
Humbaba
1
リスクがあったとしても、それが許容できるものであったり、その先にあるものが本当に目指すべきものであればそれを受け入れる。実際にやってみれば思っていたよりもさらに厳しい問題に直面することもあるかもしれない。そこで諦めるのではなく、どうにかして解決する手段はないかとやり抜く。トップが率先して行動するからこそ周りの人間もついてくる。それを実直に行うことこそが、成功には必要になる。2024/10/12
h4514
1
非常に調べられていて、これを読むだけでもかなりマツダに関して知れるんじゃないかなという内容 戦前、戦時中、戦後、高度経済成長期と自動車メーカーがおかれた状況も興味深かった。 常次の経営姿勢、先見の明や、ロータリーエンジンにかける情熱、公共サービス、広島県民のことを思う常次の姿勢は非常に惹かれるものがあった。 個人的にはロードスターに関しても言及して欲しかった。。。 照一隅者是国士 無駄を無くして贅を尽くす2021/08/17
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