出版社内容情報
頽廃的な美人画で人気の浮世絵師渓斎英泉。絵への渇望を心に秘めたその生涯を、江戸の粋あふれる文体で描き上げた傑作時代小説。
内容説明
思慕する女性の面影を求め続けた男。巨星・葛飾北斎を魂の師と仰ぎ、千数百点もの妖艶で退廃的な美人画を描き残した浮世絵師の波乱に満ちた生涯を活写!
著者等紹介
増田晶文[マスダマサフミ]
作家。1960年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。人間の「果てなき渇望」を通底テーマに、さまざまなモチーフの作品を発表している。デビュー作『果てなき渇望』で文藝春秋ナンバー・スポーツノンフィクション新人賞および文春ベスト・スポーツノンフィクション第1位を獲得、『フィリピデスの懊悩』(『速すぎたランナー』に改題)で小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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coldsurgeon
8
渓斎英泉という江戸後期の浮世絵師は知らなかった。生母は夭折し、義母は主人公20歳のころに亡くなり、主人公は母の面影を追い求めて、美人画を描いていたようだ。北斎翁にに私淑し、その才能を慈しむように認められていたのに、還暦前に亡くなった。彼の浮世絵は、ゴッホに愛され、「タンギー爺さん」の背景に描かれたのに、日本での評価は、それほどでもなかったのか。良い歴史時代小説を読むことが出来た。2025/03/02
好奇心
0
江戸期に活躍した絵師の中でも、知らなった人物でである、 武家の身分をすて、二人の妹を養う為、絵師を目指した、 春画・美人画・団扇絵・戯作の挿絵・最後は風景画迄手掛けた、絵師の才能とは持って生まれたものか、指導によって開花するのかいつも不思議に思う、生きんがため、遊郭の経営もしていた、58歳の若さ、当時では? 亡くなったがどこへ行ったら彼の絵に出会うことが出来るのか?記念館等の類いの施設は存在するのか?2024/05/05
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