出版社内容情報
政府組織内の対立がもたらした恐るべき錯誤。「政治の失敗」という観点から、太平洋戦争開戦の真因を大胆に推理、指摘した歴史評論書。これまで語られなかった新説を提示。
【著者紹介】
1928年(昭和3年)、東京牛込に生まれ、横浜に育つ。水産講習所を経て台湾政治大学へ留学。台湾独立運動に関わる。現代中国史、日本近現代史研究家。主な著書に『昭和二十年』(既刊13巻)『毛沢東五つの戦争』「反日」で生きのびる中国』『原爆を投下するまで日本を降伏させるな』(いずれも草思社刊)など。本書執筆には1975年ぐらいから準備し40年ほどを費やした。親左翼的な史観にとらわれていた歴史研究に、事実と推論を持って取り組む手法で影響を与える。2013年1月急逝。享年八十四。
内容説明
昭和十六年の日米開戦の決断はどのような経緯でなされたのか。いかにアメリカに追い詰められたとはいえ、回避する手立てはなかったのか。今日まで謎とされる最終的決断の局面を、首相近衛文麿と内大臣木戸幸一の中国撤兵案をめぐる対立、陸海軍の組織上の確執などを軸に解き明かした歴史評論。開戦を煽ったジャーナリスト徳富蘇峰や敗戦後、今日にまで続く木戸幸一とノーマンの隠蔽工作まで、類書に見ない卓抜な指摘がたくさん含まれた傑作評論。
目次
第1章 だれが戦いをあおったのか
第2章 どうしてサイゴンに派兵したのか
第3章 なぜ天皇は「雲南作戦」を思い出したのか
第4章 どうして敵の反攻を考えなかったのか
第5章 どうして統合幕僚本部がなかったのか
第6章 なぜ近衛は東条に内閣を託したのか
第7章 なぜ吉田茂の乙案は無視されたのか
第8章 だれが近衛を自殺に追い込んだのか
著者等紹介
鳥居民[トリイタミ]
1928年東京生まれ。横浜に育つ。水産講習所を経て台湾政治大学へ留学。台湾独立運動に関わる。現代中国史、日本近現代史研究家。親左翼的な史観にとらわれていた歴史研究に、事実と推論をもって取り組む手法で影響を与える。2013年1月逝去、享年八十四(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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