中国の産業スパイ網―世界の先進技術や軍事技術はこうして漁られている

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  • サイズ B6判/ページ数 358p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794221544
  • NDC分類 336.17
  • Cコード C0036

出版社内容情報

米国に伍する大国となった中国がもたらす「脅威」とは。著者は「諸外国が完成させた高度な技術を掴み取り、その技術を使って製品をつくる能力。しかもその技術の所有者にカネを払わない」ことだという。諸外国が開発した先進の技術を「あらゆる方法を使って入手」して利用する、そのための「国家ぐるみの壮大なシステム」が存在し、いまも稼働してつづけているというのだ。対象はアメリカだけではなく、危機意識の薄い隣国・日本もまさに標的だという。詳細な情報分析からその恐るべき実態を明らかにして衝撃のレポート!

【本書「序文」より】
……問題にしているのは、中国の「自分たちが必要とする外国の技術を選び出して特定し、考えられるあらゆる方法を使ってそれを入手し、それを兵器や競争力のある製品に変えるための、入念に作り上げられた国ぐるみのシステム」のことだ。…このシステムは一三億の人口を持つ国にふさわしく巨大なもので、中国の科学技術事業そのものよりはるかに大きな規模で運営されている。そのことについては秘密などほとんどない。この大計画は、中国政府の政策として公文書に詳細に記されているし、中国ではメディアも取り上げており…情報機関による産業スパイも行なわれてはいるが、規模はそれほど大きくない。 中国の台頭については至るところで語られているが、不思議なことに、その台頭と、中国が外国の技術や才能を盗用していることとの関係についてはほとんど研究が行なわれていない。
目次
■昔から西洋の技術に依存してきた中国
■オープンソース情報収集にかかわる中国の国家機関
■海外の人材をリクルートする国家組織
■中国科学技術部による情報収集活動
■NGOだと主張する技術移転組織
■アメリカから中国に通じる複数のルート
■中国人留学生の学生協会と北京政府の関係
■海外在住中国人専門家を利用する政策を決定(一九九六年)
■海外在住中国人学者を使う大作戦を開始(二〇〇六年)
■「サイエンスタウン」と帰国学者パーク、帰国学者創業園の拡大と役割
■中国の情報機関は産業スパイにどの程度かかわっているのか
■「秘密を盗むのではなく、うまく誘導してしゃべらせる」は事実か
■中国が情報提供者にするのは中国系の人間だけか
■「中国は通常のスパイの手口を使わない」は事実か
■「中国は善意の人からのみ情報を集める」は正しいか
■中国のサイバースパイは国力を誇示する手段

【著者紹介】
シカゴ大学中国語学科大学院修士過程、ペンシルヴェニア大学アジア言語学科大学院博士課程卒(アジア言語学博士)。米海軍及び統合特殊作戦軍に勤務。現在はアメリカ政府の部局で上級エグゼクティブ。

内容説明

必要とする技術をあらゆる方法を使って入手し、それを兵器や製品に変えるために作り上げられた国家ぐるみの恐るべきシステム!中国の状況に通暁する専門家チームが詳細に分析した警告の書!

目次

第1章 中国は昔から西洋の技術に依存してきた
第2章 国をあげてオープンソース情報を収集
第3章 外国企業の研究開発施設を誘致
第4章 中国にある外国技術移転組織
第5章 アメリカにある中国の技術移転組織
第6章 アメリカの中国人留学生
第7章 外国の技術を中国に“持ち帰る”
第8章 情報機関による産業スパイ
第9章 中国のサイバースパイ
第10章 産業スパイで国は変わるか

著者等紹介

ハンナス,ウィリアム・C.[ハンナス,ウィリアムC.] [Hannas,William C.]
シカゴ大学中国語学科大学院修士課程、ペンシルヴェニア大学アジア言語学科大学院博士課程卒。米海軍及び統合特殊作戦軍に勤務。ジョージタウン大学講師を務めたのち、現在はアメリカ政府の部局で上級エグゼクティブ。中国語やアジア言語に関する著書や論文を発表している

マルヴィノン,ジェームズ[マルヴィノン,ジェームズ] [Mulvenon,James]
UCLA政治学科大学院博士課程卒。のちに中国語を学び、現在は中国のサイバー戦力研究の第一人者。中国の軍事事情、中国共産党と人民解放軍の関係、C4ISR(指揮統制、通信、コンピューター、インテリジェンス、監視、偵察)、核兵器ドクトリンや組織など幅広いテーマで論文を発表している。ディフェンス・グループ社インテリジェンス担当副社長

プイージ,アンナ・B.[プイージ,アンナB.] [Puglisi,Anna B.]
行政学と環境科学の二つの分野で大学院修士課程を卒業。プリンストン大学北京語学科で中国語を学び、中国の南開大学経済学院で客員研究員として中国の科学技術政策、インフラの発展、大学の改革などを研究。現在はアメリカ政府の部局で上級分析官を務める

玉置悟[タマキサトル]
1949年生まれ。東京都立大学工学部卒業。音楽業界で活躍後、1970年代末より米国在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Glitter

4
大胆な戦略×物量×独裁 このスパイ網の恐ろしいところは侵入当初はスパイでもなんでもない場合が多いということだろう。 国家的に重要視される学術分野に留学生を大量に送り込み、その中から頭角を現したものをリクルートする。 金、中国に残った親類の安全、祖国での地位などあらゆる手段で懐柔する。 まさに神出鬼没であり、防ぐことも困難だ。 このような相手とどのように渡り合えばいいのだろうか。 そのひとつの答えが本国への経済制裁であり、製品の輸出を止めるということなのかもしれない。 米中貿易戦争は必然か。2019/10/07

Masayuki Shimura

3
【中国の科学技術発展の初期の時代から今日までの数十年を眺めることで見えてくるのは、それぞれの時代の目標はそれがなんであろうがあらゆる方法を使って満たし、同時に将来的には永続的で自立的なシステムを作りたいという欲求だ】(文中より引用)・・・・・「産業スパイ」と表題にあるので、何かこそこそと情報を集める様を想像してしまうのですが、本書では割と大手を振って情報を獲得し、時には盗んでいく様々な取組が紹介されていました。2022/11/01

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