出版社内容情報
なぜ日本は朝鮮の独立を承認させるために清国と戦ったのか――同時代のアメリカの動きを加えて韓国併合までの歴史の不思議を解き明かし斬新な解釈を加える。
なぜ「征韓論」を否定した僅か2年後に江華島事件が起きたのか。なぜ維新まもない日本が朝鮮開国の役割を担ったのか。なぜ日本は朝鮮の独立を承認させるために清国と戦ったのか――同時代のアメリカの動きを加えて韓国併合までの歴史の不思議を解き明かし、現代につながる日本と中国・朝鮮半島の??対立の構図?≠フ原点となった「日清戦争」に斬新な解釈を加える。
アメリカと朝鮮王朝
西南戦争:南北戦争とのシンメトリー
清国のフランスへの恐怖
李鴻章の策謀:朝鮮の「楽浪郡」化
??朝鮮は宝の山?<Lャンペーン
対清国戦争への覚悟と情報収集、そして日英通商航海条約
米国務省の日本外交への好意的態度
朝鮮近代化の最後のチャンス
【著者紹介】
日本近現代史研究家。1954 年生まれ。東京大学経済学部卒業。米英資料を広く渉猟、近代日米関係を捉え直した著作が高い評価を得る。著書に『日米衝突の根源 1858-1908』『日米衝突の萌芽 1898-1918』(第22回山本七平賞奨励賞)『TPP 知財戦争の始まり』、訳書に『アメリカはいかにして日本を追い詰めたか』(いずれも草思社刊)ほか。
内容説明
日本とアメリカは独立国家と認めた。日本はそのために戦った。それでも朝鮮は自らを改革できなかった。近代東アジア関係の原点となった日清戦争期を米国アジア外交の視点を加えた新たなパラダイムで読み解く。
目次
第1章 アメリカと朝鮮王朝(スワード国務長官の極東への関心;ゼネラル・シャーマン号事件 ほか)
第2章 朝鮮使節の訪米と日朝修好条規(朝鮮訪米使節(一八八三年)
明治六年の政変 ほか)
第3章 李鴻章の策謀:朝鮮の「楽浪郡」化(朝鮮事変(壬午事変)その一 日本公使館襲撃
朝鮮事変(壬午事変)その二 花房公使の胸中と李鴻章の思惑 ほか)
第4章 日清戦争前夜(ハリーパークス公使の懸念とイギリスの巨文島占領;李鴻章の巻き返しと「楽浪郡」化の完成 ほか)
第5章 日清戦争(金玉均暗殺と脱亜論(福沢諭吉)
イザベラ・バードと東学党の乱 ほか)
著者等紹介
渡辺惣樹[ワタナベソウキ]
日本近現代史研究家。1954年生まれ。静岡県下田市出身。東京大学経済学部卒業。米英資料を広く渉猟し、日本開国から太平洋戦争開戦にいたる日米関係史を考究。米国側の視点を取り入れつつ、この間の歴史を国際関係のなかで俯瞰した著作を上梓して高い評価を得る。著書に『日米衝突の根源 1858‐1908』『日米衝突の萌芽 1898‐1918』(第22回山本七平賞奨励賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。