朝鮮開国と日清戦争―アメリカはなぜ日本を支持し、朝鮮を見限ったか

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  • サイズ B6判/ページ数 399p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794220981
  • NDC分類 210.65
  • Cコード C0021

出版社内容情報

なぜ日本は朝鮮の独立を承認させるために清国と戦ったのか――同時代のアメリカの動きを加えて韓国併合までの歴史の不思議を解き明かし斬新な解釈を加える。

なぜ「征韓論」を否定した僅か2年後に江華島事件が起きたのか。なぜ維新まもない日本が朝鮮開国の役割を担ったのか。なぜ日本は朝鮮の独立を承認させるために清国と戦ったのか――同時代のアメリカの動きを加えて韓国併合までの歴史の不思議を解き明かし、現代につながる日本と中国・朝鮮半島の??対立の構図?≠フ原点となった「日清戦争」に斬新な解釈を加える。

アメリカと朝鮮王朝
西南戦争:南北戦争とのシンメトリー
清国のフランスへの恐怖
李鴻章の策謀:朝鮮の「楽浪郡」化
??朝鮮は宝の山?<Lャンペーン
対清国戦争への覚悟と情報収集、そして日英通商航海条約
米国務省の日本外交への好意的態度
朝鮮近代化の最後のチャンス

【著者紹介】
日本近現代史研究家。1954 年生まれ。東京大学経済学部卒業。米英資料を広く渉猟、近代日米関係を捉え直した著作が高い評価を得る。著書に『日米衝突の根源 1858-1908』『日米衝突の萌芽 1898-1918』(第22回山本七平賞奨励賞)『TPP 知財戦争の始まり』、訳書に『アメリカはいかにして日本を追い詰めたか』(いずれも草思社刊)ほか。

内容説明

日本とアメリカは独立国家と認めた。日本はそのために戦った。それでも朝鮮は自らを改革できなかった。近代東アジア関係の原点となった日清戦争期を米国アジア外交の視点を加えた新たなパラダイムで読み解く。

目次

第1章 アメリカと朝鮮王朝(スワード国務長官の極東への関心;ゼネラル・シャーマン号事件 ほか)
第2章 朝鮮使節の訪米と日朝修好条規(朝鮮訪米使節(一八八三年)
明治六年の政変 ほか)
第3章 李鴻章の策謀:朝鮮の「楽浪郡」化(朝鮮事変(壬午事変)その一 日本公使館襲撃
朝鮮事変(壬午事変)その二 花房公使の胸中と李鴻章の思惑 ほか)
第4章 日清戦争前夜(ハリーパークス公使の懸念とイギリスの巨文島占領;李鴻章の巻き返しと「楽浪郡」化の完成 ほか)
第5章 日清戦争(金玉均暗殺と脱亜論(福沢諭吉)
イザベラ・バードと東学党の乱 ほか)

著者等紹介

渡辺惣樹[ワタナベソウキ]
日本近現代史研究家。1954年生まれ。静岡県下田市出身。東京大学経済学部卒業。米英資料を広く渉猟し、日本開国から太平洋戦争開戦にいたる日米関係史を考究。米国側の視点を取り入れつつ、この間の歴史を国際関係のなかで俯瞰した著作を上梓して高い評価を得る。著書に『日米衝突の根源 1858‐1908』『日米衝突の萌芽 1898‐1918』(第22回山本七平賞奨励賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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James Hayashi

22
鎖国状態であった朝鮮が日清戦争により独立(開国)を遂げる。これは内部からでなく日本が日清戦争により勝ち取ったもの。1876年の日朝修好条約を見るが表向きだけであり、欧米に対しいまだ清国の紐付きの外交であった朝鮮。清国への朝貢は1894年まで続いた。欧米列強も清国との直接対立は望まず日本の成り行きを見守るが、日清戦争の勝利と下関条約の締結により日本の大国ぶりを恐れ三国干渉に至る。と歴史は流れていくが日朝の2国間に米国が外交というものを見せる。続く→2017/09/30

James Hayashi

11
再読。2020/04/04

hdo obata

8
明治維新から今年で150年経つが、現代の韓国はあの頃の朝鮮と全く同じじゃないか。小中華思想に凝り固まり、リアリズムがわからず、自己統治能力がなく、常に強いものになびく。当時日本は半島に関わらざるを得なかった。なぜかロシアの南下政策である。傍観していればロシアは朝鮮半島を併呑する。そうなれば次は対馬が、日本の安全保障の最前線。日本は安全保障上、韓国が日本と連携し、露を始め列強の侵略に備えねば・・・。と思った。それ故半島に深入りをせざるを得なかった。米の暗黙の了解の元に・・・。2018/05/05

フンフン

6
明治6年に政府を割ってまで征韓論を封じた明治政府が、なぜ明治8年に江華島事件を起こして朝鮮を開国させたのか? そこには欧米、とくにアメリカの意思が作用していた。米側史料を読み込んだ著者が日朝関係を日米関係から読み解く。これは知らなかった。2025/05/11

ムカルナス

4
朝鮮開国は日本が欧米に倣って恫喝外交によりなされたものではなく清のお膳立てのもとに行ったものであり日清戦争に至るまでの日本の対朝鮮、対清外交も米英の理解と支持のもとになされたもので弱腰と思われることはあっても決して帝国主義国家のそれではなかった。日本の歴史家はこうであるに違いないという先入観の元に歴史を語り自分の前提に合わない部分はスルーする。また日本と相手国との二国間のみにとらわれ国際情勢をいう視点が欠けていることが多いと思う。史料を丁寧に調べて米英の視点から述べている本書は大変参考になった。2015/06/13

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