経済政策で人は死ぬか?―公衆衛生学から見た不況対策

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経済政策で人は死ぬか?―公衆衛生学から見た不況対策

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  • サイズ B6判/ページ数 317p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794220868
  • NDC分類 333
  • Cコード C0033

出版社内容情報

不況下において財政刺激策をとるか緊縮財政をとるかは、人々の健康、生死に大きな影響を与える。世界恐慌から最近の「大不況」までの各国の統計から、公衆衛生学の専門家が検証した最新研究。「国民の生死」という厳然たる事実から答えを導く一冊。

不況下において財政刺激策をとるか緊縮財政をとるかは、人々の健康、生死に大きな影響を与える。世界恐慌から最近の「大不況」までの各国の統計から、公衆衛生学の専門家が検証した最新研究。長年の論争に、イデオロギーではなく、「国民の生死」という厳然たる事実から答えを導く一冊。
緊縮財政が著しく国民の健康を害して死者数を増加させるうえ、景気回復も遅らせ、結局は高くつくことを論証する。

・各国の経済政策の違いによる「自然実験」で検証
・政策の失敗によりロシアでは数百万人の男が死んだ
・医療費削減でHIV、結核などが蔓延し世界的脅威に
・国民皆保険制度がないと医療費はかえって上昇する
・福祉依存度を下げる失業対策ALMP とは?
・IMF が財政危機の各国に課した緊縮策の悲惨な結末
・失業率上昇を自殺率上昇に結びつけさせない方策

【著者紹介】
オックスフォード大学政治経済学・社会学教授。公衆衛生学者。公衆衛生と政治経済との関係を研究している。

内容説明

緊縮財政が、国の死者数を増加させていた!世界恐慌からソ連崩壊後の不況、アジア通貨危機、さらにサブプライム危機後の大不況まで、世界各国の医療統計データを公衆衛生学者が比較・分析した最新研究。

目次

第1部 過去の「自然実験」に学ぶ(ニューディールは人々の命を救ったか;ソ連崩壊後の死亡率急上昇;アジア通貨危機を悪化させた政策)
第2部 サブプライム問題による世界不況に学ぶ(アイスランドの危機克服の顛末;ギリシャの公衆衛生危機と緊縮財政)
第3部 不況への抵抗力となる制度(医療制度改変の影響の大きさ;失業対策は自殺やうつを減らせるか;家を失うと何が起こるか)
不況下で国民の健康を守るには

著者等紹介

スタックラー,デヴィッド[スタックラー,デヴィッド] [Stuckler,David]
公衆衛生学修士、政治社会学博士。王立職業技能検定協会特別会員。イェール大学、ケンブリッジ大学、オックスフォード大学などで研究を重ね、現在、オックスフォード大学教授、ロンドン大学衛生学熱帯医学大学院(LSHTM)名誉特別研究員。オックスフォード在住

バス,サンジェイ[バス,サンジェイ] [Basu,Sanjay]
医師、医学博士。オックスフォード大学大学院にローズ奨学生として学ぶ。現在、スタンフォード大学予防医学研究所助教、また同大学にて疫学者として従事。サンフランシスコ在住

橘明美[タチバナアケミ]
英語・フランス語翻訳家。お茶の水女子大学文教育学部卒

臼井美子[ウスイヨシコ]
英語・フランス語翻訳家。大阪大学文学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

つっちー

47
社会保障制度を続ける意義がよくわかる本です。 幸い日本には、皆保険制度がある程度機能しているため、長年のデフレ状況にもギリシャのような悲惨な状況にはなっていません。 この本を引用して、現在のコロナ渦において、緊急事態宣言を出すことを要望する感想を見かけますが、私は感染症対策は、この本の趣旨とは異なるものだと思います。この本の趣旨はアフターコロナで経済が疲弊した時にこそ参考にすべき内容だと思います。 そういった意味では、多くの人に今、一読して置いてほしい本ではあります。2020/08/02

ばんだねいっぺい

32
これは、素晴らしい一冊だ。国民は、経済発展の資本であり、社会保障費の一部は、それをケアするものという基本中の基本を守る国になってほしい。2022/10/18

shikada

30
不況が人の健康に与える影響を研究する一冊。古くは1920年代の大恐慌から、リーマンショックに至るまで豊富な不況の事例を調査する。本書の結論は、不況時にこそ、雇用・医療・住宅の支援政策を増やすべきということ。不況になると、仕事を失う人が増える。これは避けようがない。しかし、その後、国が緊縮財政を行い、各種支援を削ると、人々は住宅を失い、医療費を削って健康を失い、うつ病と自殺者が増加する。いっぽうで、失業者に再就職を促し、医療費をケチらず、住宅支援をした国は、国民の健康度が上がり、結果として経済も回復する。2020/05/06

きゃれら

25
今年最後に来年に向けて読んでおくべき本で、読み終えてよかった。 アメリカ、イギリスで、今回のコロナ禍の感染者や死者がなぜあんなに多いかは、この本を読むとよくわかる。医療システムをぶっ壊す政策が続いていたからだと読める。倒れているのは、福祉から切り捨てられた弱者なんだろうと思う。日本のシステムは、フリーアクセスが確保されており、少なくとも今日まで「お金のことを気にして医者に行かない」ってシチュエーションはほとんどないはず。今後の日本の医療政策を注意深く見守りたい。ではでは、皆さま良いお年を。2020/12/31

ゲオルギオ・ハーン

22
緊縮財政をとった場合、特に医療費などの社会保障の予算を削ると不況どころか死者や重症患者が増えて社会に大きなダメージが出ることを説明した一冊。ルポ風に事例を取り上げながらデータで裏を確認(データ自体の信憑性も確認する)して展開するという思慮深い組立だったので納得できた。政治に影響力を与えるほどの経済力を持つ人々にとっては国の社会保障予算ほど無駄なものはないかもしれない、それで緊縮財政という名目で予算を削るがそれで不況や感染症の拡大が進んでしまう。今回のコロナ大流行の一因を知れたような読了感があった。2020/07/04

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