出版社内容情報
毎日の日記の末文に「ではまた明日」と書きつづり、明るさを失わず、精一杯に生きて逝った著者。ガンと告知され、残された命を生きて11か月。彼は「科学者になりたい」という希望を捨てず、最後まで受験勉強をつづけた。18歳の彼が残した言葉は、われわれに真の勇気と生きることの意味を教えてくれる。
内容説明
がんを告知されても、科学者の夢を抱き続け、最後まで明日を生きる意志を失わなかった18歳の若き魂の感動の記録。
目次
平成4年11月から5年1月 受験直前に病気発見
2月 父から病気の詳しい説明を受ける
3月 腫瘍は悪性だった
4月 鼻と目と頭に激痛が走る
5月 生死なんてどうだっていいや
6月 本場の漢方薬
7月 今日から家の中だけで
8月 どう生きるかもその人の自由
9月 これ以上複視が進まないでほしい
10月 脳幹部に新しい影
11月 ではまた、明日も明るく
著者等紹介
西田英史[ニシダエイシ]
昭和50年1月25日に生まれる。平成5年3月千葉県立東葛飾高校卒業。平成5年12月20日18歳10か月で死去。病名脳幹部グリオーマ(神経膠腫=脳腫瘍の一種)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まごまご
1
癌におかされた18歳の少年は精一杯に生きた。この本を読むと僕も1日1日を大切にしなければと思えてくる。しかし、悲しかな。なんの刺激も悲劇もない人生は1日の価値をひどく下げる。もし僕も癌にかかったら彼のように1日1日を大切にできるだろうかと思う。ひねくれた考えかもしれないが彼のように生きるために戦い生きている実感を得られるのなら癌になるのも悪くないかもしれないと思ってしまう。
snakedoctorK
0
金八先生で紹介された、がんに罹患した子どもたちの本のおひとり。 生を全うしようと懸命に生きた記録、日記である。2023/06/19
幽霊もやし
0
科学者になる夢を持った真面目な好青年の癌闘病の記録。純朴に明るく頑張る姿は感動を誘うが、一方で行儀が良すぎてなんだかやるせない。夢や希望に溢れた18で癌で死ななきゃならない身になって、親や周りに感謝するばかりじゃたまらない。変わりたい変わりたいと何度も書きながら、結局、周りに心を配って自分の感情を抑える性格を克服できず、いい子のまま死んじゃったんじゃないか、と哀しくなった。2022/12/10
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