武士に「もの言う」百姓たち―裁判でよむ江戸時代

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武士に「もの言う」百姓たち―裁判でよむ江戸時代

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  • サイズ B6判/ページ数 230p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794219459
  • NDC分類 322.15
  • Cコード C0021

出版社内容情報

百姓の自己主張はすごかった!
江戸時代の百姓は、武士に支配されるだけの「もの言わぬ民」ではなく、自らの利益を守るためにはどんどん訴訟を起こしました。原告・被告の百姓たちの猛烈な自己主張に対し、武士は、原告・被告双方が納得する判決を下さなければ、支配者としての権威を保てません。裁判は、武士にとっても緊張を強いられる場だったのです。希少な裁判資料に基づき、百姓と武士のリアルな駆け引きを描く。

・「三権分立」が存在しなかった江戸時代
・法典の内容は、百姓には知らされなかった
・女たちの「駆け込み訴え」の実態
・刑罰の重さは身分によって違った
・自白を得るための拷問――磔、のこぎりびき、火あぶり
・名奉行の条件
・武士はなぜ百姓に「和解」を強制したのか
・判例を学び、訴訟技術を身につける百姓たち
・武士はなぜ「判決当日」を恐れたか
・「無礼討ち」に苦しめられる武士たち

【著者紹介】
1957年、東京都生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得退学。博士(文学)。国文学研究資料館助手を経て、現在、一橋大学大学院社会学研究科教授。今日の日本の基礎を築いた江戸時代の百姓の営みに、常に寄り添いながら研究を重ねている。著書に『百姓たちの幕末維新』(草思社)、『百姓たちの江戸時代』(筑摩書房)、『東西豪農の明治維新』(塙書房)、『百姓の力』『百姓の主張』(柏書房)などがある。

内容説明

江戸時代の百姓は、武士に支配されるだけの「もの言わぬ民」ではなく、家を守り、村をよくするためには果敢に訴訟をおこした。それを裁く武士も、原告・被告の百姓が納得する判決を下さなければ、支配者としての権威を保てなかった。本書では、江戸時代の訴訟・裁判を概観しつつ、信濃国の松代藩真田家領内でおきた百姓の訴訟を取り上げ、騒動の始まりから判決までの全過程をつぶさに解説。百姓と武士の意外な関係を明らかにする。

目次

第1部 江戸時代の「訴訟と裁判」とは(江戸時代の法と裁判;刑罰の実態;名奉行の条件;非合法の訴訟―越訴;目安箱と村々の「法」;領地をめぐる村々の争い)
第2部 信濃国の松代藩真田家文書に残された百姓たちの騒動記―百姓たちが二派に分かれ激突。彼らは何を主張し、それを武士はどう裁いたか。(名主の選挙をめぐり、義兵衛派と弥惣八派が激突;武士による吟味と、弥惣八派の瓦解;明るみに出る、義兵衛派の村財政私物化;評定所での判決と、その後)

著者等紹介

渡辺尚志[ワタナベタカシ]
1957年、東京都生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得退学。博士(文学)。国文学研究資料館助手を経て、一橋大学大学院社会学研究科教授。今日の日本の基礎を築いた江戸時代の百姓の営みに、常に寄り添いながら研究を重ねている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たつや

37
江戸時代の武士とお百姓さんの関係性がよくわかる、面白い本でした。また、同じ罪を犯しても、武士と町人やお百姓さんでは受ける刑罰が変わる。武士の方が軽いことがあったという事実は、もどかしく、不愉快でしたが、やっぱりなとも思いました。ただ、大岡越前の「三方一両損」のエピソードは感動すら覚えました。江戸時代は素晴らしい時代だと思えました。2016/09/12

maito/まいと

18
江戸時代、百姓は役人から税金(米)を搾取され、物言うことは出来なかった・・・こんなイメージを覆す衝撃作。百姓は比較的(タイトル通り)物言っていて、比較的きちんと?吟味されていたのだから!(役人(武士)側には、明確な裁判基準がなく(よく言えば)臨機応変なお裁きだった)。基準が明かされないなか、裁判事例をまとめたマニュアルが裏で作られていたり、裁判請負人が生まれていたり、と百姓側のしたたかな進化も見逃せない。各章に、問題の整理コーナーを設けてくれる、非常に読み手に配慮した構成作りも魅力のすばらしい一冊。2013/04/30

Takahashi

7
「江戸の身分秩序の中で、百姓はひたすら犠牲を強いられているのではないか」という時代劇での固定観念を覆し、実は百姓も武士に対し果敢に裁判を起こし主張を続けていたという考えの本。興味深かったのは裁判は判決を下す武士に完璧さを要求することで「藩の統治の正当性」を示そうとしていたことや、刑罰を公開しないことで民衆に威嚇し、さらに刑罰を一部で残酷にすることで、普段の裁判での判決が恩赦のように見せて武士の信頼度を上げたという点であった。またこういった裁判が続いたことで次第に身分の差が解消されたという事も面白い。2015/09/12

転天堂

1
江戸時代の武士と農民の関係は、近年さまざまな研究が進んだことにより一時期の時代劇のような図式ではないということが明らかになってきているが、この本で取り上げられている村内の係争が、様々な訴訟テクニックを駆使した中で繰り広げられていたことをわかりやすく描写しているのは大変興味深い。それにしてもトップ(殿様)の意向を忖度(捏造?)して結論を押し付けようとする役人、結論を先送りし責任を押し付け合う役人、動向によって付和雷同する人々、暗躍する仲裁人、200年経っても日本はお上のほうが馴染んでいるのかもしれない。2023/04/03

三月うさぎ

1
江戸の世、民事裁判ルポルタージュ。/村長選を発端に、それまでの村の財政の借入金や不正の問題が焦点になっていく。対立する二派、二転三転する個々人の証言。形勢不利を見て陣営を移る村人。破産した村民は隣村のお寺から借金をしていたのか、違うのか。ある日、住職の息子が、郡奉行のさらにその上、大目付役所の戸を叩く。/松代藩主の御前での審議まで行われることになった百姓vs百姓の民事訴訟を1件取り上げ、丹念にそれを追っていく。基礎知識のパートを置いたのちに展開されるルポは、読みやすく、面白く、目が離せない。 2014/07/05

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