内容説明
つい百五十年前まで日本を覆っていた「武士の世」で話されていた、味わい深い言葉の数々。声に出して使ってみれば、日本語本来の豊かさ・面白さが身にしみる。卒爾ながら(突然のことで失礼ですが)、それは重畳(大変けっこうなことだ)、異なことをいう(また妙なことを)、これはしたり(これは驚きだ)、念には及ばない(確認するまでもない)…。会話で・メールで・手紙文で、ひとことうまく使ってみたい「極上の日本語」を紹介する。
目次
1章 武士の決まり文句
2章 春夏秋冬が薫る言葉
3章 武家社会の言葉―切腹という「しきたり」
4章 武家社会の言葉―敵討という「義務」
5章 剣術の醍醐味を伝える言葉
6章 行動・しぐさを表す言葉
7章 人物を評する言葉
8章 酒と色を語る言葉
著者等紹介
野火迅[ノビジン]
1957年東京生まれ。早稲田大学法学部を卒業後、出版社勤務を経て、著述業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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紫 綺
140
基本、武士道とは「武士は食わねど高楊枝」、いわゆる見栄とやせ我慢の精神。言葉にもその精神が染み込んでいるのが面白い。同じ意味でも語彙の幅が広く、現代語とは異なり、粋を感じる。【過ごされよ:パーッといきましょう!】が、お気に入り♪2016/07/29
GaGa
36
中々楽しい一冊。時代小説を読むときの役にも立ちそう。確かに「片腹痛し」とか「面妖な」なんかは時代小説でよく出てくる。「霏々として降る」は美しい日本語だなあと感心した。2010/10/15
たらちゃん
21
平安時代の言葉、武士の言葉、地方の方言、…聞いただけでは区別できませんが、どれもいわゆる標準語にはない色や匂いがある言葉で私は魅力を感じます。得心がいきました。2016/09/07
ドナルド@灯れ松明の火
21
時代小説で使われる武士の言葉遣いの、使われている小説の引用と言葉の解説。五味康祐の造語は少し違和感があったけど。後半はややネタ切れ感があった。2016/07/10
rueshё
15
過去の記録を遡って登録。2008/05/22