内容説明
現場の教師としてただ一人教育改革国民会議の委員となった著者は「問題を起こす子どもによって、そうでない子どもたちの教育が乱されないようにする」という提言をした。ところが、メディアはこの意見に一斉に攻撃を加えた。それならということで、日記をもとに中学校の現状を描いてみせたのがこの本である。暴力、授業妨害、器物破壊、教師の面前での喫煙など、やりたい放題の生徒と、なすすべを知らない教師。著者は問題の深刻さをこれでもかと世に突きつける。しかし、ここで見落としてはならないのは、著者が問題の生徒たちと一生懸命つきあっている姿である。
目次
1学期・四月一日~七月十九日 街中の中学校で新たな取り組みをはじめる(まずはクラスと学年の形をつくらなければ;「大変な学校」の地が出てきた ほか)
2学期・九月一日~十二月二十四日 混乱のなかで教師・生徒とともに生き抜く(大多数の生徒は安定してきたが;二学年に大きな転機がやってきた ほか)
3学期・一月十一日~三月二十四日 校長、教頭、若い教師とぶつかりあう(親が力を発揮する状況は変わる;問題行動を放っておくのにも限界がきた ほか)
著者等紹介
河上亮一[カワカミリョウイチ]
1943年東京生まれ。東京大学経済学部卒業。卒業と同時に公立中学校の社会科の教師となり現在にいたる。教育改革国民会議委員。プロ教師の会(埼玉教育塾)主宰。現場の実践の中から思想を生み出すのを目的に三十数年間活動している。99年に刊行された『学校崩壊』(草思社刊)は全国に大きな波紋を投げかけた
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ジャッキー