内容説明
一度見たら忘れられない!もう一度会いたい!何回でも見たい!世界10カ所の海でクジラに出会うホエール・ウォッチングの旅。北米ニューイングランドではダンスを踊るようなザトウクジラのブリーチングに驚き、ハワイでクジラの歌に耳をすます。カナリア諸島でゴンドウクジラと一緒に泳ぎ、南アフリカでホテルのベッドから優雅にセミクジラの潮吹きを眺める。動物学者ならではの観察眼で世界各地のさまざまなクジラを見る楽しさを描いた、臨場感あふれるクジラ紀行。
目次
1 海底峡谷を越えて
2 戦禍の島のクジラたち
3 陽に映えるパドル
4 捕鯨からウォッチングへ
5 シュノーケル・パーティ
6 オルカの海
7 陽気な巨鯨
8 ミンク・パトロール
9 水中の歌い手たち
10 クジラの通る道
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
orangepelican
0
クジラの観察紀行文としてはとても面白い読み物です。写真の腕はさすがだし、独特のユーモアを交えた語り口は日本人作家ではなかなか見られないもの。ただし、日本と捕鯨に対しては偏見と悪意を持っており(そうは明確に書いていないが、そのように感じられる)、本人が文中で使っている表現をそのまま返せば「フェアじゃない」。何の説明もなく「捕鯨=悪」が前提で文が書かれているのが非常に残念。ずいぶん古い本ですが、反捕鯨派がこのようなスタンスでいる限り、捕鯨推進側が彼らに耳を傾けることはないだろうな、と思った。2014/04/13