内容説明
15歳で家を飛びだした少年は、叔父のいるアメリカめざしてスリリングな旅をはじめる―未知の世界へのあこがれとファンタジーにみちた、タマーロの軽快な処女作。エルザ・モランテ賞受賞。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さとこ
6
図書館本。第44回青少年読書感想文全国コンクール課題図書。18年前か。文系が思い描く理系の世界に対する妄想のごった煮。各章の終わりにはドキっとする展開はあったけれど、うーーん。これで感想文を書け言われた高校生の気持ちを察するといやなんともはや。。2017/03/10
Eu
4
主人公の15歳の少年、先生を殺しちゃって(結局殺してないっぽいのだが)逃亡する先々で、誘拐されたり暴行されたり性犯罪に遭ったり社畜にされたり、客観的に見てかなり気の毒で、彼自身辛ぇとは思っているようなのだが、しかし彼は古代の哲学者みたく形而上の世界に生きる性癖があり(全編の文体もそんなかんじ)、いつのまにか(広義の)宇宙と対話を始めたりしてて、絶望する気配がない。 児童小説の体で書かれてるけど、結構高度な読解力を要すから、かつて読書感想文の課題図書に指定された折不人気だったのもわかる。が、これは傑作だぞ!2019/02/08
ウリエル
3
主人公ルーベンが家庭教師を槍で殺してしまった(実際はわからない)と思って、家からアメリカの叔父のところまで逃走する話。服を交換して、電車に乗って盲目の女性の家で暮らして、服を交換した人とスタントの練習をし逃げられて、お屋敷の小間使いになり、庭師になり、航空考古学者に会い…その間に空想(うわの空)は止まらず、主人公の頭の中ではいろんなことが目まぐるしく駆け巡る。私の読解力の問題か、なかなか世界に入り込めずに苦戦した(笑)主人公は最後どうなったのか、私の中ではそれも雲のなかへと消えていった…。2020/05/24
YYY
0
★★☆☆☆2020/07/17