内容説明
かつては女性登山家として名を馳せ、いまもなお料理教室を主宰、日曜日には水泳に出かけ、お正月にはスキーを楽しむ。自然を友とし、フランス語のレッスンを続ける黒田初子・九十歳の生活と意見。
目次
1 いまも明るく前向きに
2 わが家の暮らし今むかし
3 お客様のおもてなし
4 心に残る人、旅、味
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きりぱい
8
高橋みどりの好きな料理本として名前が出てきた人なのだけれど、思った以上にすごい人だった。明治夫婦な親の元で育った下地やアメリカ帰りの姑などハイカラな黒田家の影響、魯山人や寺田寅彦など幅広い交際のエピソードも面白く、進駐軍に松茸の土瓶蒸しを教えたりグローバルな仕事や付き合いも興味深いけれど、何より本人が80歳を越えてもスポーツを楽しみ、勉強に励む生き方がすごい。年をとると身の回りを整理しておきたいと思いがちなところ、「いつも積極的に前進したいので、何もかもやりかけで死んでいきたいと思います」の言葉が印象的。2012/11/16