出版社内容情報
音楽ジャーナリスト池田卓夫が、舞台だけではない演奏家たちの強烈な個性を記しました。
アンドレア・バッティストーニ(Andrea Battistoni=東京フィルハーモニー交響楽団首席指揮者)―良い音楽ジャーナリストは優れた音楽知識、新たなものへの好奇心、鋭いペン、そしてある種の皮肉のセンス(アイロニー)を持たなければなりません。池田卓 夫さんはそのすべてを兼ね備え、さらに楽譜や歌、アーティストに対し真の献身 を捧げます。彼と音楽について話したり、インタビューを受けたりするのはいつ も、私の楽しみです。
内容説明
舞台だけではない演奏家たちの強烈な個性を記しました。
目次
アイザック・スターン ヴァイオリンの謙虚な「王様」
ヘルベルト・フォン・カラヤン 日本では発揮することなく終わった「カペルマイスター」の真価
中村紘子 勝ち気でシャイ、最後まで努力家だった「天才少女」
栗本尊子 大正・昭和・平成を生き抜いた偉大な歌の女神
クラウディオ・アバド 「本番憑依」の天才、パスタ談義で盛り上がる
武満徹 取っつきにくい風貌、だが「話せばわかる」宇宙人
イダ・ヘンデル アルゲリッチを“特訓”した作曲家の使徒
ラドミル・エリシュカ 札響をこよなく愛したチェコの名匠
マリス・ヤンソンス 「命がけ」で全身全霊切り刻み、音楽と人間に尽くす
ヘルマン・プライ 「自然児パパゲーノ」のように…、天衣無縫の人生を全う
イヴリー・ギトリス クリスマス・イヴに「星」となったヴァイオリンの怪人
アリシア・デ・ラローチャ 小さな手の大きな「ピアノの女王」
ジェリー・ハドレー あまりに「いい人」過ぎた米国人テノールの蹉跌
ニコラウス・アーノンクール 「基本は一人の再現芸術家」の分をわきまえる
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ 最後まで舞台人の矜持を護った「歌のエンサイクロペディスト」
クラウディオ・アラウ 「リストのそばにいた」巨匠ピアニスト
ロリン・マゼール 稀代の「指揮ヴィルトゥオーゾ」の光と影
ヤーノシュ・シュタルケル 「気は優しくて力持ち」のチェロ名人
セルジュ・チェリビダッケ 実は人懐こかった孤高のマエストロ
エディタ・グルベローヴァ 孤高、永遠の「ルチア」&「ツェルビネッタ」
ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス ブラームスを愛し、愛された「スペインのドイツ人」
アルド・チッコリーニ 「望郷の念」を歌い上げて日本に別れを告げた「パリのイタリア人」
朝比奈隆 「明治人の教養」を体現した巨木のようなマエストロの“人くささ”
渡邉曉雄 「日本フィルの父」、世界に人脈を広げた外柔内剛のモダニスト
山田一雄 指揮台の万年青年「ヤマカズ」、マーラー孫弟子の自負にかけて
岩城宏之 木琴から半音に目覚め、指揮者になった昭和の快男児
若杉弘 オペラに生涯を捧げた哲人マエストロ
大町陽一郎 楽長らしく豪快にざっくりと、欧州楽壇で活躍
テレサ・ベルガンサ 「ベルカントの源流」自負、メゾの頂点極める
ジュゼュペ・シノーポリ R・シュトラウスの作曲技法を熱く語る
著者等紹介
池田卓夫[イケダタクオ]
1958年東京都杉並区生まれ。早稲田大学政治経済学部を1981年卒業、日本経済新聞社へ記者として入社。東京や広島、ドイツのフランクフルト・アム・マイン(支局長)などで経済・金融・証券・産業分野を取材。1989年の「ベルリンの壁」崩壊から東西ドイツ統一、旧ソ連解体までを現地から報道した。帰国後、1995年以降は文化部の音楽担当編集委員を長く務めた。2018年9月、デジタル編集本部を最後に退職。前後して「いけたく本舗」を商標登録、フリーランスに転じた。音楽の執筆は高校時代に始め、寄稿歴は40年以上に及ぶ。コンサー卜やオペラ、ディスクなどの企風、MC(司会)、通訳&翻訳(英語とドイツ語)、コンクール審査なども手がける。2012年に会津若松市で初演した福島復興復活支援オペラ“白虎”(宮本益光台本・加藤昌則作曲)ではエグゼクティブ・プロデューサーを務め、作品は三菱UFJ信託芸術文化財団「佐川吉男音楽賞」を受賞した。一般社団法人ミュージック・ペンクラブ・ジャパン理事、東京都台東区芸術文化支援制度アートアドバイザー、エンジン01文化戦略会議メンバー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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