目次
第1部 徳川大坂城の築城と構造(上町台地の地盤と大阪城本丸地区盛土の特徴;徳川大坂城の縄張りを読み解く;発掘調査からみる徳川大坂城;徳川大坂城の作事と大工;徳川大坂城の障壁画)
第2部 徳川大坂城をめぐる支配と都市・村落(徳川政権成立史における「徳川再築大坂城」;徳川大坂城の普請と大坂町人;和泉国伯太藩渡辺家と大坂定番;大阪城内の下掃除と御用商人、近郊農村)
著者等紹介
大澤研一[オオサワケンイチ]
1962年生。大阪歴史博物館長、大阪市立大学博士(文学)
仁木宏[ニキヒロシ]
1962年生。大阪公立大学大学院文学研究科教授、京都大学博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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NAGISAN
2
豊臣の大阪城ではなく、徳川秀忠による築城(再建)400年のシンポ記録。秀忠は「古きに倍増」と指示し、完成まで10年に及び、当時の築城技術の到達点となる建造物として、当時不安であった西国支配の拠点としようとした。秀忠は親政→秀忠・家光二元体制時代権力を維持したが、徳川大坂城に住まいすることはなく死去した。本書は、普請、城内障壁画、徳川による支配と有力町民の関係など、これまでの断片的な研究成果を同時に読むことができる。個人的には、大番衆小屋の下掃除(需要が多い屎尿回収等)の仕組みと担い手の研究に興味を持った。2024/02/28