内容説明
本書は、犯罪学の標準的な知識を体系的に整理して提示するとともに、新しい動向をふまえて犯罪学のあり方を探ろうとするものである。犯罪学の現代的な状況を視野に入れて、犯罪学の発展の可能性を探った。
目次
1 犯罪学の基礎
2 犯罪学理論
3 犯罪の原因
4 被害者学
5 これからの犯罪学
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
120
大学時代によく読んでいた1冊。犯罪学とはそれこそ魔女狩りから、見せしめのような刑を与えたり、今から見ればへんなことも行われながらも進歩した学問だなと思った。2010/01/27
TUGUMI
8
犯罪学というと物騒なイメージがあるが、具体的に思想の流派や事件名を挙げて丁寧に解説されているので、本著は入門としては丁度良かった。フロイトの夢分析やクレッチマーの体型による分類、ロールシャッハテスト等、寡聞な自分でも知っている有名なものから、ラベリング理論(不良というレッテルを貼られると実際に”不良”になる)やXXY染色体、双生児と犯罪の関係性等といった興味をそそられる難解なものまで幅広い分野をカバーしていた。これからは「教養としての読書」も積極的にしていきたい。専攻以外で今興味あるのは文化人類学とか……2019/04/22
とむ
3
犯罪学の始まりから現代の見解まで、浅く広く展開されている。最後まで楽しく読める。はじめの一冊として最適。
荻野光希
1
本書では、魔女狩りの時代以来現在まで議論されてきた、「何故犯罪が起きるのか」について歴史にそって解説しています。解説は特定のアプローチに偏ることなくされており、専門用語も少なく読みやすいです。犯罪学という領域を展望するのに最適の本であると思われます。2011/01/24