目次
第1部 国家による秩序形成と指導原理としての自由(国家による秩序形成と自由保障;“指導原理”としての自由)
第2部 基本権規定の客観法としての規範内容の探究(内容形成の領分;基本権保護義務の成否;制度形成の統制;親権制度の制度形成)
第3部 「憲法上の権利」の導出(指導原理・客観法・憲法上の権利;立法義務に対応した「憲法上の権利」の構想)
著者等紹介
篠原永明[シノハラノリアキ]
1984年長野県長野市に生まれる。2008年京都大学法学部卒業。2010年京都大学大学院法学研究科法曹養成専攻修了。2014年京都大学大学院法学研究科法政理論専攻博士後期課程修了。2015年甲南大学法学部講師。現在、甲南大学法学部准教授。博士(法学)(京都大学)。法務博士(京都大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わんぱら
0
憲法上の権利を自由を実現するための指導原理としても観念した上で、それによる制度形成を論じた論文集。同じ論者の同じ議論がいろんな箇所で何度も何度も参照される。例えば日本法について、宮沢の公共の福祉論を援用して憲法学が自由を価値として認めてきた、という主張が4回ほど異なる箇所で繰り返される。ドイツの新傾向と旧傾向の話も3回はある。しかも、筆者が既に持っている結論をそれらに投影して無理な解釈・一般化が行われる(少なくとも日本法については確実)。筆者自身の検討も不十分に思える箇所が散見される。残念。2021/12/30