内容説明
法に対して合理的で批判的な姿勢を吹き込もうとする試み。ハート=ドゥオーキン論争以降の「法実証主義の現代的展開」を描き出す。本書ではとくに、ハートの理論的継承者であるラズおよびマーモーの議論に注目する。
目次
法実証主義の現代的展開
第1部 司法的裁量論と解釈多元論(J.・ラズによる司法的裁量論の擁護―解釈多元論と革新的解釈)
第2部 立法と司法の関係をどう捉えるか―民主的立法と憲法の正統性も視野に入れて(A.・マーモーの価値多元論と「立法の統合性」批判;A.マーモーの法解釈理論と立法論―立法と司法の戦略的コミュニケーション;A.マーモーによる「憲法の正統性」の批判的検討―民主的立法を制約する「頑強な憲法」は正統か)
第3部 記述的法実証主義の擁護可能性(H.L.A.・ハートの記述的法理論;J.・ディクソンによる記述的法理論の擁護論;A.マーモーによる記述的法実証主義の擁護論―法実証主義における「法と道徳分離論」と記述的テーゼ)
著者等紹介
濱真一郎[ハマシンイチロウ]
同志社大学法学部教授。博士(法学)(同志社大学)。1968年長崎県諌早市生まれ。1992年早稲田大学法学部卒業。1993年早稲田大学大学院法学研究科修士課程中退。1995年同志社大学大学院法学研究科博士前期課程修了。1998年エディンバラ大学大学院LL.M.課程修了。1999年同志社大学大学院法学研究科博士後期課程中退。同志社大学法学部助手。2000年同専任講師。2003年同助教授(2007年より准教授)。2008年第6回天野和夫賞受賞。2009年同志社大学法学部教授。2009年度日本法哲学会奨励賞(2008年期著書部門)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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