内容説明
本書は中華人民共和国の、特に中国共産党一一期三中全会以後の裁判と法の性格を主に刑事法の領域を中心に考察したものである。本書を通じて一貫して筆者が問題としてきたことは、一一期三中全会以後強調されてきた「法制」「法治」の質を問うということであった。一体誰がどのような準則にもとづいて人を裁いてきたのか、また現に裁いているのか、そしてその準則としての法についての観念、思考様式にどのような特色が見出だされるかということに留意して書き留めてきたものが本書に収録した諸論文である。
目次
第1編 現代中国の裁判―一九八〇年代を中心として(現代中国の刑事裁判;現代中国における裁判の性格―法的決定の主体の面に着目して;清代中国における刑事事件・民事紛争の処理)
第2編 現代中国の法―一九九七年以前における(現代中国法の諸相;中国刑事法における表の世界と裏の世界;中国一九七九年刑法における犯罪概念;一九七九年刑法における類推適用と「比付」;中国の立法観念について―七九年刑法六一条累犯規定の関連立法をめぐって)
現代中国の裁判と法に関する中間的考察
著者等紹介
小口彦太[コグチヒコタ]
1947年長崎県生まれ。1969年早稲田大学第一法学部卒業。1971年早稲田大学法学部助手。1974年早稲田大学大学院法学研究科博士課程満期退学。1974年早稲田大学法学部専任講師。1976年早稲田大学法学部助教授。1981年早稲田大学法学部教授(現在に至る)。1981年‐1982年ハーバードロースクール東アジア法研究プログラム客員研究員
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