高階秀爾コレクション<br> 日本近代の美意識

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高階秀爾コレクション
日本近代の美意識

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  • サイズ B6判/ページ数 551,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784791791118
  • NDC分類 702.16
  • Cコード C0070

内容説明

円山応挙、高橋由一、フェノロサ、岡倉天心、村上華岳、竹久夢二、佐伯祐三ら近代美術の惑星を論じ、前衛の役割、日本人と自然、現代文学における美の表現等にいたるまで幅広く精緻にたずね、日本美術の特質を明らかにする美の精神史。

目次

近代美術における伝統と創造
開かれた伝統主義者 岡倉天心
明治三十年代芸術における世紀末的背景
円山応挙 写実主義の栄光と挫折
村上華岳
世紀末の画家 竹久夢二
現代日本における「前衛」の意味
日本人と自然
ユマニスムと日本文化
彼岸の美
現代芸術の精神的風土
「美しさの発見」について
版画の特質
『白樺』と近代美術
明治ロマネスクの構造
漱石と美術批評
鴎外と美術批評
芥川の世紀末
川端康成とヨーロッパ美術 鏡のなかの世界
井上靖と美の世界
原風景としての絵画 福永武彦の場合
花と剣 安東次男論
色彩による吉行淳之介論
ジャポニスムの里帰り
竹久夢二 喪失感と夢
佐伯祐三〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おがわ

2
世紀末において「新しさ」はそれ自体一つの価値であり得た。同時期に世紀末美術を輸入した明治日本も「新しさ」を謳いあげ「お国のため」から「自己の内面世界」への個人主義の道を開く(これはのちに白樺派へ繋がる)。世紀末芸術、象徴主義のもと青木繁、藤島武二などの装飾性豊かな絵画を展開する。しかし西洋が写実主義を経て象徴へと至ったのに対し、写実主義の試練を経ていなかった日本の画壇は象徴を経て黒田の写実主義アカデミズムへと展開していく。2022/07/18

おがわ

1
The sentence—“Human nature is the intention to exceed limit of physical conditions that originally limit all human to body ”—impressed me with its beauty and i suppose sleaze of behavioral psychology stems from this thought.2022/07/18

おがわ

0
文豪たちの芸術観に関する章が結構あって日本美術の門外漢でも楽しめる/白樺派は徹底した「自己中心主義」をその信条とした。「お国のため」から「自己の定立」へ。ただしそれは西洋のロマン主義とは異なり神ではなく他者と対立する/武者小路に結構辛辣で笑ってしまう/白樺の西洋絵画の輸入、「自我」の表現、西洋絵画をそのまま切り花のように日本に輸入することへの杢太郎の批判/芥川の世紀末的傾向/漱石、芸術が個性のためのものとなった時代/日本が美を彼岸のものとして捉えてきたこと⇄ギリシア、肉体の美/デザイナー夢二、モリス2022/07/17

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