出版社内容情報
わたしたちはいかにして「人」になるのか?
“歓待””社会的成員権”の問題を長きにわたり研究してきた社会学者、金賢京の初の著作。人間が社会で「人」として承認されるとはどういうことなのか。今日私たちが生きる社会は、誰を人と認めているのか。韓国では1万5000部を超えるヒット、韓国の主要日刊紙の”今年の人文学書籍”に選ばれるなど、マスメディアと読者から大きな反響を呼んだ話題作。
内容説明
「絶対的に歓待すること、彼ら全員に居場所を与え、その場所の不可侵性を宣言することこそが社会が成立するための条件である」―社会の歓待を受けて居場所をもつ者こそが「人」たりうるのだとすれば、私たちが生きる今日の社会は、誰を「人」と認め、それによってどのように自らの境界を定めているのか。ロック、ルソーらの近代思想から、ゴッフマン、アーレント、デュルケーム、パターソンに至る理論を縦横無尽に引用しつつ、私たちの社会に必要な政治学と倫理的価値を記述する。韓国で注目を集める気鋭の人類学者/社会学者・金賢京による初の著作、待望の翻訳。
目次
プロローグ 影をなくした男
第1章 人の概念
第2章 成員権と承認闘争
第3章 人の演技/遂行
第4章 侮辱の意味
第5章 友情の条件
第6章 絶対的歓待
第7章 神聖なるもの
付録 場所に対する二つのメモ
著者等紹介
金賢京[キムヒョンギョン]
1969年ソウル生まれ。ソウル大学人類学科卒業後、同大学院在学中に渡仏。社会科学高等研究院(EHESS)で日本植民地期の朝鮮人インテリゲンチャに関する研究で博士号取得。現在延世大学講師
影本剛[カゲモトツヨシ]
1986年西宮生まれ。延世大学国文科博士課程在学中、ソウル科学技術大学非常勤講師。朝鮮文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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