出版社内容情報
「雨ニモマケズ」はほんとうに賢治の理想を描いた作品だったのか?
その生涯に、厖大な心打つ作品を残し、人々の救済を追い求めた宮沢賢治の真の姿とは? そして理想主義の潰えた先に賢治が見出した道とは? 作品と営為をまたいで、深甚かつ透徹した読みで照らし出す、画期的論考。賢治読解の第一人者が自らの読みを否定し、新たな賢治像を提示した、決定版。
内容説明
宮沢賢治研究の第一人者が従来の自説を全否定し、「雨ニモマケズ」をはじめ詩・童話を虚心に精読し、新たな解釋と評価を詳述した画期的な論考。
目次
「雨ニモマケズ」
『春と修羅』
『春と修羅』第二集
『春と修羅』第三集・『詩稿補遺』
『文語詩稿』
東北砕石工場
『銀河鉄道の夜』
「風野又三郎」
「北守将軍と三人兄弟の医者」
著者等紹介
中村稔[ナカムラミノル]
1927年、埼玉県大宮生まれ。詩人・弁護士。一高・東大法学部卒、『世代』同人。1950年、書肆ユリイカから詩集『無言歌』を処女出版。詩集『鵜原抄』(高村光太郎賞)、『羽虫の飛ぶ風景』(読売文学賞)、『浮泛漂蕩』(藤村記念歴程賞)、『言葉について』(現代詩人賞)、伝記『束の間の幻影 銅版画家駒井哲郎の生涯』(読売文学賞)、自伝『私の昭和史』(朝日賞、毎日芸術賞、井上靖文化賞)ほか、著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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