出版社内容情報
なぜ免疫は暴走するのだろうか?
母の死をきっかけに医師になることを志した少女は、やがて長年見過ごされてきたリウマチの謎を解き明かした。身体の不思議とのたたかいの記録。
内容説明
なぜ免疫は暴走するのだろうか?母の死をきっかけに医師になることを志した少女は、やがて長年見過ごされてきたリウマチの謎を解き明かした。身体の不思議とのたたかいの記録。
目次
始まり
先生と手がかり
そういう風に生まれ、そういう風に育つ
車椅子から勢いよく立ち上がって
ひとりぼっちの研究者
戦時下にある身体
自己免疫の攻撃
判定
女性特有の疾患
黄金、マスタードガス、そして世界一高価な医薬
流れに逆らって
ノーベル賞受賞者が電話に出る
ごみのコンテナに頭を突っ込んで
実験
数十億ドルの会社がやってきた
モノトーンの夢は去って
著者等紹介
コース,アニータ[コース,アニータ] [K〓ss,Anita]
1979年イギリス生まれ。2015年にオスロ大学医学部で博士号を取得。ノルウェーで医師として勤務しながらリウマチ新薬の開発を独自に進める。複数の賞を授与されている
イェルスター,ヨルゲン[イェルスター,ヨルゲン] [Jelstad,J〓rgen]
1979年生まれ。理学療法士、ジャーナリスト、作家。複数の新聞社を経て、現在はウトダンニング紙で勤務。調査報道賞を授与されている
中村冬美[ナカムラフユミ]
翻訳家
羽根由[ハネユカリ]
翻訳家。スウェーデン在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
DEE
14
長年にわたるリウマチにより母親を亡くした著者。その葬儀で百科事典を開いた当時13歳の少女がリウマチの新薬を見つけるまでの心揺さぶる記録。 男性中心の医学会において、駆け出しの女性医師の話をまともに聞いてくれる医師は少なかった。しかし本質を見抜いた医師や熱意が伝わった企業が、ピンチの時にさりげなく手を差し伸べてくれる。誰もに見えている場所に発見はないと痛感する。 それにしてもこの面白味のないタイトルはなんとかならなかったのか。魅力が半減してしまっている。2020/06/30
くさてる
13
関節リウマチの治療法を研究し続けた女性科学者の自伝。著者は、インド系イギリス人として生まれ、母をリウマチで亡くしたあと、ノルウェー人と結婚し、ひたすらリウマチをテーマに研究を続ける。リウマチだけでなく、クローン病、乾癬、多発性硬化症などの自己免疫性疾患の解説もあり。専門的な内容も多いけど、分かりやすく書かれている。なにより、著者のひたむきな姿勢が感動的だ。また、治療法の研究にはスポンサーが必要だというシンプルな事実が生々しく描かれていて、新薬開発の現場を知った気になった。読み応えあって面白かったです。2020/06/27
y
3
自分に関係ある話なので手に取りました。 何故研究をするのかについての子どもの頃からの話、最先端で研究する科学者の話、免疫についての分かりやすい解説、と色々な切り口で、興味深くあっという間に読了しました。2020/03/21
くらーく
2
この本は面白い。先が気になって一気読み。訳者あとがきに、関節リウマチの謎が解き明かされていく、一種のミステリーのような雰囲気をかもし出します。とある(P.292)。 まさに、その通りで、若い研究者がいきなり正解を出しちゃって、一気に成功者となる物語。何か、STAP細胞を彷彿とさせる。マスコミによって持ち上げられる(落とされる経験はしていないと著者は書いている)のも日本同様。 日本のアステラス製薬がライセンス契約したが、未だに発売されている様子は無い。何が問題なのだろうかねえ。臨床はうまく行ったようなのに。2025/03/27
一虎
1
人を助けたいという一心が多くの人の協力を惹きつけるのだろうと思った。薬となると、製薬会社の損得勘定もあるだろうけど。大変興味深く拝読。Lupusやリウマチで悩んでいるチェコの友人がいるので朗報になればと思う。2020/09/17
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