出版社内容情報
樋口ヒロユキ[ヒグチヒロユキ]
内容説明
当館では、これまででもっとも危険で、もっとも恍惚とした、書物たちとの出会いをご用意してみなさまのご来館をお待ちしております。
目次
序章 闇夜に羽ばたく書物たち
第1室 性の理論―禁止と侵犯のメカニズム
第2室 エロスと権力―政治空間とエロスの交点
第3室 エロスの神殿―神話世界のエロティシズム
第4室 エロスの美術館―性・愛・美の空間から
第5室 エロス・バイブル―キリスト教と禁欲主義
第6室 書物の遊郭―エロスの市の光と闇
第7室 『火垂るの墓』のエロス―不可能性のエロティシズム
第8室 鏡の中のエロス―黒く輝く書物たち
終章 エロスの指紋
著者等紹介
樋口ヒロユキ[ヒグチヒロユキ]
1967年福岡県生まれ。サブカルチャー/美術評論家。SUNABAギャラリー代表。神戸学院大学で非常勤。関西学院大学文学部美学科卒業後、PR会社勤務を経て2000年より評論活動開始(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
青蓮
95
性愛の世界は深くて広いーーバタイユから村上春樹まで、古今東西のエロティックな書物を120冊集めた書評集。とても楽しく読みました。私が読んだことがある作品も多数紹介されてましたが、こういう解釈もあるのか勉強になりました。「火垂るの墓」で知られる野坂昭如さんの名前がここに登場したのは少々驚き。彼の作品を是非読んでみたいです。姉妹編の「真夜中の博物館」も気になります。2017/12/17
HANA
65
エロティシズムに関する書評集。バタイユやサド、キリスト教果ては我が国の野坂昭如、渋澤龍彦、村上春樹に至るまで幅広く紹介している。前半のバタイユやサドはいささか手垢にまみれた感じだが、政治との関わり合いキリスト教とエロティシズムはモルモン教やカタリ派に触れられてそちらが興味深い。一番面白く読めたのが日本の小説に関する部分で、野坂や渋澤を読み返したくなってきた。村上春樹の紹介されている一冊は、ほぼ内容覚えてないけど。これ読むとエロスに関する我が国の書籍って、80年代から進歩していないようにも感じられるなあ。2016/06/14
冬佳彰
14
なんか疲れた。「エロティシズムの図書館」と副題にあるように、エロス関係の本を百二十冊紹介している。と言っても淡々と紹介する形式ではなく、「性の理論」「エロスと権力」「書物の遊郭」のように、あるカテゴリにおけるエロスを論じる中で、書籍も紹介されるという建て付け。バタイユとかサド、神話、ベルメール、キリスト教、吉原、野坂昭如、澁澤龍彦、村上春樹、カタリ派、魔女などがてんこ盛りに語られる。俺が知らなかった本や事情なんてものもかなり紹介されていて、今後、潰していかないとなあ。胸焼けはするが面白かった。2023/02/19
めめめ
4
エロスな本の連続で知的好奇心が勃起する。野坂昭如読み返したくなりました。2017/09/09
ayako
3
濃厚。2017/03/25