出版社内容情報
柄谷行人が最も信頼を寄せる現代中国の思想家、待望の邦訳!!グローバリゼーションのもと世界はいまや一国だけで語ることはできない。「東アジア」という枠組みから中国、台湾、朝鮮、そして日本あるいは沖縄を見るとき、そこにはこれまで見えていなかった「歴史」が横たわっている。「ひまわり革命」や朝鮮戦争、台湾問題など時代を横断し、「東アジア」における中国の意味をあきらかにしたとき、私たちはアジア大陸の東端にいかなる未来を見ることができるのか。
目次
第1章 政治と社会の断裂―現代政治における代表性の危機とは何か(グローバル政治における代表性の危機;二〇世紀中国における代表性の政治原理の再構築;「ポスト政党政治」の条件;理論に関する議論と政党の「自己革命」;人民戦争と大衆路線;階級再編と階級政治の衰退;「ポスト政党政治」と憲政改革の方向)
第2章 二〇世紀中国史という視野における朝鮮戦争(「中国、朝鮮、東方、そして世界に有利である」―朝鮮戦争の歴史条件;人民戦争から国際主義同盟戦争への転向における政治的意義)
第3章 現代中国史の巨大な変化の中の台湾問題―二〇一四年台湾「ひまわり運動」を切り口として(両岸政治関係における危機と統一派の衰退;反サービス貿易運動と反TPP;政治アイデンティティの最重要性と二つの規則の衝突)
著者等紹介
汪暉[ワンフイ]
1959年江蘇省揚州市生まれ。揚州師範学院中文系卒業、南京大学中文系修士課程修了、中国社会科学院研究生院博士課程修了、文学博士。現在、清華大学人文社会科学学院教授。他にハーバード大学客員研究員、カリフォルニア大学バークレー校ポスト・ドクター・フェロー、香港中文大学客員研究員、ワシントン大学客員研究員、ベルリン高等研究所客員研究員、コロンビア大学客員教授、東京大学客員教授などを務めた。『読書』(三聨書店)元編集長
丸川哲史[マルカワテツシ]
1963年和歌山市生まれ。2002年一橋大学大学院言語社会研究科博士課程修了。2007年同研究科にて博士号(学術)取得。現在、明治大学政治経済学部教授(教養デイン研究科兼任)。専攻は東アジアの思想・文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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