出版社内容情報
わたしたちの身体は、なぜ「わたし」という意識をもち、それがなぜ「脳」と関係しているようにみえるのか。誰もがシステムの一員として扱われる社会においては、心身問題なんて何の役にも立たないと考えるかも知れない。しかし、本当
目次
はじめに―ルーマンの選択、「社会システム=機能」のネガとしての「心身問題」
第1部 社会システム論から心身問題へ本書における心身問題の位置づけ(観測者の観測―なぜ、モップと語り合えないのか?;神にとっての心身問題―陳腐な問い、神の笑い、着慣れぬ衣装;「心身問題のイラスト」としてのある映画―ジャック・リヴェット『美しき諍い女』を巡って ほか)
第2部 「この緑」をどうするのか?心的システムによる心的システムの記述、「人称性」の出現(進化=「面白さ」=記述の存在理由―「この緑」をどうするのか?;宛先のない進化1:エッセイ;宛先のない進化2:小説―神はいないが、花を着る ほか)
第3部 人称性の死(わたしたちはわたしをどこに置くのか?―幸せの定義;「死の位相学」としての主体1:エッセイ―左向いた時の右側に気を;「死の位相学」としての主体2:小説―私の死でいっぱいの袋 ほか)
おわりに―リンチの機械、ヴァレラの仏教、シンギュラリティと「工学的な心身問題」
著者等紹介
西川アサキ[ニシカワアサキ]
1975年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒業。神戸大学大学院自然科学研究科博士後期課程修了。博士(理学)。理化学研究所特別研究員を経て、2012年より東京大学大学院情報学環助教。専攻は人工知能、哲学など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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