開かれた作品 (新・新装版)

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  • サイズ A5判/ページ数 373,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784791765942
  • NDC分類 704
  • Cコード C0000

内容説明

芸術作品とは、享受者の積極的介入によって意味内容が可逆的に発見される「開かれた」形態である。前衛芸術に潜む曖昧性を「開かれた」作品として擁護し、現代芸術の可能性を切り拓く、ウンベルト・エーコの記念碑的労作。

目次

第1章 開かれた作品の詩学
第2章 詩的言語の分析
第3章 開かれ、情報、伝達
第4章 視覚芸術における開かれた作品
第5章 偶然と筋―テレビ経験と美学
第6章 現実参加としての形成様態について
補遺 エデンの園の言語における美的メッセージの生成

著者等紹介

エーコ,ウンベルト[エーコ,ウンベルト][Eco,Umberto]
1932年、イタリア生まれ。小説『薔薇の名前』の世界的ヒットは有名。ボローニャ大学教授として、記号論・文化論を講ずる。イタリア文化界の精神的支柱とされている

篠原資明[シノハラモトアキ]
1950年生まれ。京都大学教授

和田忠彦[ワダタダヒコ]
1952年生まれ。東京外国語大学副学長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ころこ

36
理系的な知を使って作品にある構造を見出すと読めますが、「開かれた作品」があるわけではなく、作品を開かれたものとして受容することができるというフーコー的な時代の見方と読み替えることもできます。「完成され閉ざされた形としての芸術作品は、同様に開かれたものであり、無数の異なる仕方で解釈されうる」作品は無限の相を持ち、部分や断片ではないといいますが、部分や断片にするポスト・モダニズムの手法は目前です。古いものを論じているようで、実は未来的な想像力を語っていて、読者が時間差でそれに気づくというのは手品みたいです。2022/05/29

マウリツィウス

15
ウンベルト・エーコの記号論集成はヴィコからピコ・デラ・ミランドラの系譜を意味する。イタリア現代記号論をスコラ思想へと立ち帰らせることでフランスのレヴィナス/フーコー系譜学からニーチェの神の死をジョイスへの鍵と隠喩に忍ばせバルトの物語記号論的愉悦性を薔薇の名前の余興技法と適応することで宇宙シェイクスピア劇場を建設する。空間視された記号と意味と表象の三重奏はボルヘスへのリスペクトを発展起用、ゴダール〜スターンをヌーヴォー・ロマンの調に乗せる。カバラやグノーシスを簡潔に皮肉に包む広域視界は古典主義に退場を呈す。2013/05/03

roughfractus02

7
作品に構造的な曖昧さを見出し、作者(author)の権威(authority)を弱め、享受者の積極的解釈を強調する本書は、公刊時、芸術の固有性を産業社会と同等と見なしていると批判された。が、ウィーナーの情報理論を導入し、テレビを論じる著者は、むしろ情報社会の中の芸術作品を予告していたのではないか。トマス・アクィナスの中世美学から出発した著者が20世紀抽象芸術に見るのは、物質化した作品を挟む作家と批評家の19世紀的な関係ではなく、暗号化と解読を繰り返す情報が世界を創り、再中世化するセキュリティ社会に思える。2019/01/16

笠井康平

1
情報理論とエントロピーを文芸批評に持ち込んで、詩に軍配をあげるくだりにおどろいた。2013/04/16

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