内容説明
天才の楽譜は神なる「数」の証明だったのか?バッハの創作法を解き明かすべく、数=音=文字の照合をさぐる様々な研究がなされてきた。カバラのゲマトリアをはじめとする数秘術、聖書の数を表すシンボル…。はたしてバッハはほんとうに数象徴を操って作曲したのか?これまでの数象徴説を逐一紹介・検証し、バッハ像をめぐる真相に迫る。画期的バッハ論。巻末付録:「数アルファベット式」多数収録。
目次
1 バッハ学者フリードリヒ・スメント(スメント理論;スメントの使用した資料 ほか)
2 数のアルファベット変換表(初期の数アルファベットの形式;カバラ主義 ほか)
3 詩のパラグラム(パラグラムの案出と初期の発展;ハルスデルファーとパラグラムの証拠資料 ほか)
4 音楽のパラグラムとはなにか(「音楽の遊び」(ルースス・ムーシキ)
ヨハン・マッテゾン)
5 すべてはバッハへとつながっていく(バッハと詩人たち;バッハと楽想 ほか)
著者等紹介
タトロー,ルース[タトロー,ルース][Tatlow,Ruth]
イギリスの音楽学者。クラリネット奏者。ロンドン大学のキングズカレッジで学び、音楽理論と音楽分析で博士号取得。2008年よりストックホルム大学の音楽学部講師。専門は楽想史、音楽理論史。とりわけバッハの数値処理、作曲法の研究で名高い。CDのライナーノート、および新聞・雑誌・ウェブジャーナルなどで記事を執筆。クラリネット奏者としての名前はルース・バラード。1979年の第1回全英クラリネットコンクールで第2位
森夏樹[モリナツキ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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