内容説明
ヒトゲノムの解読が完了したポストゲノム時代、それは生と資本のまったくあたらしい関係のはじまりだった。フーコーとマルクスの理論を用いながら、サンプリングされたDNAから遺伝子情報がデータベース化され、わたしたちの生すらも資本として流通し消費されてしまうおそるべき現実を描きだす。インドとアメリカという二大拠点におけるゲノム産業と製薬産業を舞台にくりひろげられる、これはあたらしい時代のバイブルである。
目次
資本主義とバイオテクノロジー
第1部 循環(交換と価値―アメリカとインドのゲノム産業での市場の論理の矛盾;生命と負債―グローバルおよびローカルな舞台での生・資本の政治生態学)
第2部 言説と実践(ヴィジョンと熱狂―生・資本による「約束された未来」;約束と物神化―ゲノム学の事実とパーソナル医療、ビジネスプランとしての生命;救済と国家―生・資本に内在する信仰構造;起業家とスタートアップ企業―とあるeラーニング企業の物語)
剰余と兆候
著者等紹介
ラジャン,カウシック・S.[ラジャン,カウシックS.][Rajan,Kaushik Sunder]
1974年生まれ。シカゴ大学人類学部准教授。1997年オックスフォード大学にて生化学で修士号、2002年マサチューセッツ工科大学にて歴史社会学で博士号取得
塚原東吾[ツカハラトウゴ]
1961年東京生まれ。1993年オランダ・ライデン大学医学部にて博士号取得。ケンブリッジ大学・ニーダム研究所ポスドク研究員、東海大学文学部助教授を経て現在は神戸大学国際文化学部教授。専門は科学史・STS(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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