デカルトの骨―死後の伝記

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デカルトの骨―死後の伝記

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  • サイズ A5判/ページ数 348,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784791765751
  • NDC分類 135.2
  • Cコード C0000

内容説明

“近代哲学の父”にして、解析幾何学の創始者、自然科学に基づく今日の世界観をつくったとされるデカルト。近代をめぐる最大のミステリーは、彼が死に、16年後に遺骨が掘り出されたところからはじまる―。骨はどこへ消えた?最も面白く、最も知的なノンフィクション。

目次

1 死んだ男
2 骨の祝宴
3 聖ならざる遺骨
4 場違いな頭部
5 頭蓋の容量
6 身柄提出令状
7 近代の顔

著者等紹介

ショート,ラッセル[ショート,ラッセル][Shorto,Russell]
アムステルダム在住のジャーナリスト

松田和也[マツダカズヤ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

misui

8
「何世紀もの間にデカルトの骨に関わった人々は多い。だが印象的なことに、彼らのほぼ全員が何らかの意味で『近代性』の一つの側面を体現している。」フランス革命、進化論、今日のテロリズムと、信仰と理性をめぐる問題の根底には常にデカルトの思想がある。本書はデカルトの骨の行方を追うことで、デカルト思想が近代世界にどのように波及していったかを見る。骨を追いかけるという奇妙な趣向もさることながら、エピソードのひとつひとつが抜群に面白い。心身二元論を唱えた人物の骨がこのような数奇な運命を辿るとは皮肉だ。2012/02/24

Yuri Mabe

6
別の本を買おうと書店に赴いたのに、表紙に惹かれてこちらを買ってしまった。世界も自らも徹底的に懐疑した果てに、精神と物質を二分したデカルト。これが現代に至る科学の礎となり、あらゆる思想にとって永久に逃れられない制約となった。「死後の伝記」の通り、物語はデカルトの死から始まる。遺骨は何度も掘り起こされ埋葬され、様々な科学者、宗教家、蒐集家の手を経て議論され、落書きされ、分析される。その皮肉で驚きに満ちた遍歴は、科学と哲学の試行錯誤の歴史でもあり、そのまま現代に至るすべての病理と希望の骨格となっている。2016/11/01

takao

2
☆アインシュタインの脳と同じような関心を引いたのか?2022/05/30

えふぇくたー

2
近代の始まりを告げたデカルト。しかしその骨は聖遺物に祭り上げられる。スウェーデンからフランスへと何度も墓は暴かれ、頭と体は切り離される。骨の辿った経緯は興味深く、思想寄りというよりはノンフィクション読み物。それにしても日本の近代観とヨーロッパの近代観というのはやはり別物だなという感を強くした次第。2018/11/30

e2rahmen

2
近代の始まりとはどのようなものだったのか。ある頭蓋骨を巡るミステリアスなストーリーはそれをわかりやすく伝えてくれた。懐疑こそが自らの思考の基盤となるその考え方は、近代から現代を経ていまどのように変遷してきたのか知りたいと思った。2011/05/08

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