内容説明
1枚の図像が伝える決定的衝撃。星月夜を描く画家ゴッホが魅せられた渦状銀河。かに星雲は遠い宇宙からの吉兆なのか、そのとも地球外生命の通信基地なのか。人工衛星が捉えた激しく明滅する夜の地球と、月から見た青い地球の穏やかさの対照性。大いなる情熱で追跡されたUFOから雪の結晶まで。初の人体解剖図とノミの顕微鏡写真が伝える生命の神秘…。全て百聞は一見にしかず―。
目次
序文 どの絵にも一つ一つ物語がある
第1部 瞳のなかの星(真夜中の子供たち―星座;太陽の帝国―コペルニクスの宇宙像;星月夜―渦状銀河;スターになりたい―ヘルツシュプルング=ラッセル図 ほか)
第2部 宇宙についての先入観(小さいけれど大きな一歩―月から見た地球;富のありかを知るには―夜の地球;小さい星の手あて―オゾンホール;真昼の暗黒―食 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くまこ
2
「科学は小説より奇なり」といった趣で、様々なトピックからサイエンスグラフィックを紹介し、エッセイとしてまとめている。例えば、「星月夜」という章では、M51・渦状銀河のロス卿によるスケッチやNASAの画像と共に、ゴッホの『星月夜』が掲載されている。ゴッホの絵画を鑑賞したあと、スピッツァー宇宙望遠鏡の画像を解説しながらコメントされる科学と美術の関係は、信じられないくらいの幸せな奇跡に満ちあふれていた。2014/11/06
メロン泥棒
1
これまたスゴ本。まさしく"世界"を変えた数々のイメージ。古代の星座図から望遠鏡のとらえた宇宙などだけではなく、手書きの図が世界を揺るがす大発見を表すこともある。たった1枚のイメージが雄弁に語る科学の発展。科学の美しさを堪能出来る1冊。さらに続編があるという嬉しさ。2010/09/03
のぶ
0
2巻構成の前篇で、巻末には後篇の目次があります(と、読了直前に気付きました)。コズミックという単語と表紙図から宇宙に関する本だと思ってたのですが、全体(2冊)が4部からなるうちの第1部は確かに天文学発展の歴史だけど、第2部は地学解剖学生物学と範囲が多岐に広がります。コズミックという言葉は我々人類を取り巻く「世界」の見え方がどのように広がってきたかという意味合いで使われていると解釈してよさそうです。各章ごとに1つずつの科学史上重要な図像を紹介しつつ現代人類にとっての科学的常識を再確認するという面白い本です。2014/01/11
Tatsuo Eguchi
0
キレいだった。2012/06/03
ダージリン
0
この人のポピュラー・サイエンス本は結構好きなのだが、この本も素晴らしい。特に豊富な写真は読む側の想像力を喚起する。様々なテーマが紹介されているので勉強にもなる。2011/01/09
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