内容説明
天真爛漫さ、横溢する才能、あるいは成功者の自負心の表象なのだろうか。われわれに残された、幼少から晩年までのモーツァルトの肖像画15点―。アングル、ダヴィッドの古典そしてゴッホ、ピカソの現代まで数々の傑作肖像画の鑑賞から、肖像画に篭められた様ざまな意味と機能を分析し、美術とは何かの核心と本質に迫る。
目次
無垢への賛歌―子供の肖像
市民社会の記念碑―家族の肖像
職人から楽聖へ―音楽家の肖像
ミューズの庇護―芸術家の霊感
王者のイメージ―華麗なる肖像
グループの仲間たち―集団肖像画
芸術家礼賛―マニフェスト肖像
自己主張と信条告白―自画像
絵画の起源―横顔と正面
身体言語―身ぶりとポーズ
象徴と見立て―物語象徴
完成と未完成―中断された肖像
線と陰影の魅力―デッサン肖像画
作者の判定―真作と偽作
音楽への憧れ―モーツァルト頌
著者等紹介
高階秀爾[タカシナシュウジ]
1932年、東京生まれ。美術史家。前国立西洋美術館館長。現在、大原美術館館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆっき~
0
読みやすい。タイトル通りモーツァルトの肖像がメインだけど、肖像画について考えるのにもヒントになった。2011/12/17
タロウ
0
画家が肖像画を描くときどういう心境で描くのかを知りたくて一気読みする。前書きに写真と絵画の違いが書かれていたところにひかれ、また古い本で図書館にありそうもなかったので、痛かったがジュンク堂書店で2200円出して新刊を買ったのだが、正直大したことは得られなかった。主に絵画の歴史が書かれていて、画家が肖像にモデルの何を込めて描いたのかとか、モデルの心理が絵画にどう現れているかとか知りたかったことがほとんど書かれていなかった。前書きが一番よかった。文章はとても読みやすかった。そこがせめてもの救いか。2021/08/10
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