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政教分離を問いなおす―EUとムスリムのはざまで

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  • サイズ B6判/ページ数 331p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784791765362
  • NDC分類 316.2
  • Cコード C0010

内容説明

宗教と国家の錯綜した関係をふまえ、政教分離の原則とともに、創造すべき価値として生まれた「ライシテ」。「スカーフ事件」をはじめ、社会のなかに信仰を位置づけるための葛藤や模索がさまざまにつづくなか、フランス屈指の歴史学・政治学の泰斗が、われわれの背後に広がる歴史的、地政学的な文脈から、リベラリズムや多文化主義など世界のアクチュアルな問題に応答しつつ、具体的な例をとおして思考する。日本の読者のための詳細な「用語解説」・「関連年表」・「訳者解説」付き。

目次

1 例外的なコメモラシオン
2 われわれは何を祝ったのか?
3 二百年の歴史
4 政教分離法
5 法の適用
6 ライシテと学校
7 ライシテと信教の自由
8 結論は出ていない
参考資料

著者等紹介

レモン,ルネ[レモン,ルネ][R´emond,Ren´e]
1918年生まれ。パリ高等師範学校に在学中、レジスタンスに参加。戦後はソルボンヌ大学の助手を出発点に、1964年にナンテールの学部に新設された「20世紀史」講座の教授となる。以降、さまざまの教育研究機関の要職を歴任。カトリックの知識人として、またフランスを代表する歴史学・政治学の泰斗として活躍。1981年からは「国立政治学研究所」総長、1998年にアカデミー・フランセーズ会員に選出。2007年に死去

工藤庸子[クドウヨウコ]
1944年生まれ。現在、放送大学教授・東京大学名誉教授

伊達聖伸[ダテキヨノブ]
1975年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。リール第三大学博士課程修了、Ph.D(パリ高等研究院との共同指導)。現在、東北福祉大学総合福祉学部の専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Haruka Fukuhara

9
政教分離の完了した現代ヨーロッパと政教分離を認めぬイスラームとの衝突などという明快すぎる話は、疑ってかかることにしよう。今日の「キリスト教世界」は、宗教をめぐる同じ認識、同じ制度を共有する「われわれ」という主体を構成してはいない。それと同じく「イスラーム世界」の人びとも、一丸となって西欧への怒りをたぎらせている集合体ではあるまい(まえがき)2017/11/05

ほなみ

2
イスラム教が世俗社会との結びつきが強く、政治、法にまで強く影響を及ぼすことをしり、政教分離について読んでみた。 内容は1905年に制定された政教分離の法律を軸に、前後100年の政治と宗教の関係を語っている。 キリスト教はそこまで政治と関わっていないイメージであったが、中世まではガッツリだったのは知らなかった。 個人的には教育部分が面白かった。 今でも宗教法人が母体になる教育機関はあるが、その名残というか、そもそも宗教ってそういうもんなんだよなと。 宗教と社会というと聖なる天蓋を思い出す。再読しよ。2024/12/07

Yosuke Saito

0
フランスにおけるライシテ(政教分離)について知るには格好の書。訳者のお二人による用語解説や小論が非常に有益。2011/11/29

mittsko

0
なんと分りやすいまとめなのか!これだけ複雑な歴史を、ここまで明快に… 凡百の理論書より、思想を鍛えてくれるのは、やっぱりちゃんとした歴史書だなぁ2010/07/11

Wa11abie

0
ゼミで読みました。2010/06/18

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