目次
1 お告げと報告、楽観と諦観―磯崎憲一郎論
2 目とレンズと星のしるし、あるいは、カツオの発生―柴崎友香論
3 中学生以上と小学生以下、現世と冥界―福永信論
4 誰かについて考えている誰か、のことを誰かが考えている―岡田利規論
5 部屋と情報と私―青木淳悟「このあいだ東京でね」論
6 踏みとどまる“膝”―古井由吉『白暗淵』論
7 死を置き換える―大江健三郎『臈たしアナベル・リイ総毛立ちつ身まかりつ』論
著者等紹介
古谷利裕[フルヤトシヒロ]
1967年神奈川県生まれ。画家。93年東京造形大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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袖崎いたる
5
保坂和志-磯崎憲一郎の澪に引かれて。この古谷利裕という人のいう「わたしの貧しさ」はインストールしたい感覚に思う。貧しさこそ豊かさなのだというボンサンスね。2023/10/24
けいこう
2
前半は作家論で、『作品の夢がみられる場所』という断片的なエッセイをはさんで、後半は作品論。このエッセイが「わたし」をとおして読むことについてのとても勇気付けられる文章で、好き。2018/03/21
崎本 智(6)
1
この本はあまり知られていない。もっと多くの人が読んでほしい。この画家であり作家でもある古谷さんの小説に対する読みがいかに真摯で丁寧なのかを知ってほしい。2011/01/06
桜井晴也
1
「芸術は、社会のなかにあるのでもないし、社会の外にあるのでもない。社会こそが、芸術のなかにあるはずです。より正確には、芸術というより、人に芸術を生み出させる力と言うべきかもしれません。」2010/12/26
iitoo
0
自身を「良い」反響板であろうとする。作品は「良い」ことを保存する。2017/03/30