出版社内容情報
大都市の夜はいまや不夜城と化し、人びとはもはや眠らない。しかし昔から眠らない人々はいたのだ。眠らないエピソード多々。
内容説明
24時間営業と深夜労働で不夜城の大都会、交錯するメディア活動、瞬時の応答を迫るIT通信、グローバリゼイションなどの大洪水に、消滅せんばかりの夜の静寂と沈黙。睡眠と覚醒の境界が崩れた今日、眠らない/眠れない人々の大量出現は、如何なるライフ・スタイルと新たな文化を構築するのか。不眠を神憑きと見る習俗、古典文学・芸術から現代医学まで魅力あふれる知見を動員し、寝る間も惜しい、斬新で画期的な現代社会論。
目次
第1章 古代世界でのインソムニア
第2章 愛、労働、不安
第3章 理性の眠り
第4章 帝国の夜
第5章 眠らない都市
第6章 配線に囲まれて
著者等紹介
サマーズ‐ブレムナー,エルンド[サマーズブレムナー,エルンド][Summers‐Bremner,Eluned]
ニュージーランド、オークランド大学芸術学部上級講師(英文学)。現代文学・文化からラカン派精神分析学まで、研究射程は幅広い。近年は、中世イギリス文学に現れたトラウマに関心を向けている
関口篤[セキグチアツシ]
1930年生まれ。詩人・英文学研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
小竹
1
不眠について、産業や社会制度、神話/文学/映画など多面的な観点から考察する難解な1冊。本書の目指す着地点が私にはどうもよく飲み込めず、古今東西を網羅する不眠のイメージの羅列は上滑りしていった。不眠というもののイメージのコラージュを次々に見せられているといった風。目をひいたのは、第5章「帝国の夜」くらい。取っ付き難い訳文にしても「けんけんがくがく」等という語が出て来るあたり、格が知れよう。何故校正しないのか…。2018/05/18
mietreky
1
「眠らない」、「インソムニア(不眠症9」に関して、さまざまな面から調査し、考察した一冊。愛、労働、不安、理性など「眠り」には様々な要因が関わっていることを、大量な文献をもとに著者の考察が描かれていて興味深い。内容的に難しく、内容が濃いので、読み直す必要あり。2009/06/10
メルセ・ひすい
0
「インソムニア」 睡眠の歴史と夜 月 最後に東京のインターネット・カフェ ・オークランド大もやるね!2009/02/19
-
- 電子書籍
- 毒持ちさん 一迅社ブックス