出版社内容情報
画家である著者が自身の身体感覚とその記憶をドローイングによって表現するメカニズムを、画家としての立場から言語化する試み。
内容説明
イメージの荒野をさまよう巡礼者のごとくジャンルの境界線を越えて思考する。
目次
A イメージをめぐって(世界へと滲み出す脳―デヴィッド・リンチ論;幽霊VS宇宙人?Jホラーにおける運命と愛―清水崇・高橋洋・黒沢清;演劇における、イメージの現前性、同一性、自律性について―中野成樹+フランケンズ『遊び半分』、サンプル『カロリーの消費』、中野成樹『Zoo Zoo Scene(ずうずうしい)』
映画のなかの絵画―ルノアール、ストローブ=ユイレ、吉田喜重)
B 絵画をめぐって(空気を抱え込む人体―レオナルド・ダ・ヴィンチ論;重力と恩寵、UFOと肘掛け椅子―横尾忠則とマティス;経験の発生の条件 どこでもない場所―岡崎乾二郎の絵画;イメージの複製と反復(ベンヤミンvs岡崎乾二郎)―岡崎乾二郎論・補論
フレームのこだま、宿命の光―小林正人「絵画の子」とバーネット・ニューマン「英雄的にして崇高な人」)
C 男の子、女の子、の方へ(女の子、男の子の、世界の終わりから始まる道―『少女革命ウテナ』と『フリクリ』;互恵関係と依存関係―米澤穂信「小市民シリーズ」;解離のヘヴィ・スキル―大道珠貴をめぐって;歴史と固有性、そして記憶―橋本治『ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかの殺人事件』を巡って)
著者等紹介
古谷利裕[フルヤトシヒロ]
1967年神奈川県生まれ。画家。93年東京造形大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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