出版社内容情報
中原中也について、詩をはじめとする文芸について独自の批評を展開してきた著者の論考をまとめる。
内容説明
中也詩の多くは韻文である。「歌」は、ルバイヤートから短歌までを含む韻律として天体の音楽と共鳴する。―中原中也生誕100年、最後の中也論。
目次
1 音(中原中也における「詩と音楽」;「歌」への奉仕;中原中也と西洋音楽;中原中也とデボルト・ヴァルモールの韻文詩)
2 言葉(小林秀雄と中原中也;白洲正子と大岡昇平の『花影』;評伝 大岡昇平;富永太郎の跫音;中原中也と大岡昇平;ベルグソンの知らぬ世界;小林秀雄のベルグソン論『感想』)
3 対話(×中村稔―詩史としての中原中也;×谷川俊太郎―ソシアルとコズミック)
4 星(『ルバイヤート』礼讃;星に憑かれた人)
著者等紹介
樋口覚[ヒグチサトル]
1948年、長野市に生まれる。一橋大学社会学部卒業。文芸評論家。主な著書に、『一九四六年の大岡昇平』(新潮社、平林たい子賞受賞)、『三人の跫音』(五柳書院)、『中原中也―いのちの声』(講談社)、『三絃の誘惑』(人文書院、三島由紀夫賞受賞)、『日本人の帽子』(講談社)、『書物合戦』(集英社、芸術選奨文部科学大臣賞受賞)ほか多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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