内容説明
『戦争と平和』に一度でも登場した人物のうち最も背の高い人物の母方の祖母の名前は何か?可能性の数だけ世界は物理的に実在するという可能世界観から読心能力で古今東西の文学作品を解釈する、ESP応用の新しい文学読解法。根源的鑑定としての医療を否定し厚生省爆破の実践を結論とする社会鑑定論。「斜めに縮んだ単刀直入の微細細胞」を考察する常緑樹神学…玄城大学の壮絶な“論文中間発表会”をめぐる表題作ほか、見て見えぬ意識をミステリー風に描く「実習校」、宣教(=聖戦?)をテーマとした「朧々一九九五」を収録。「朧々一九九五」は新たに加筆、「朧々二〇〇七」を迎えた宣教の現実/非現実を巧みにえぐり出す。―さて、これらの虚構世界は実在するか。
著者等紹介
三浦俊彦[ミウラトシヒコ]
1959年、長野県生まれ。東京大学文学部美学芸術学科卒、同大学院比較文学比較文化専門課程修了。和洋女子大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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柳田
11
「実習校」はなんだかまあまともだが表題作はかなりおかしく、「朧々一九九五」もおかしい。まあ『虚構世界の存在論』を読んでからみたらまた違うのかも。ちょっとついていけない感じなのだが、暇な時にでもまた。。。2018/08/15
ami
0
TRWとTAWにおける本来知覚できない齟齬を知覚するためにESPを用いる大胆な手法に感嘆。2016/08/12
sagann
0
収録作は毛色がだいぶ違う三編。表題作は痛快なメタフィクション/メタ評論。2013/03/26
hisajun
0
☆☆☆☆★(再)2008/12/12
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