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内容説明
グローバル資本の奔流を前に、主体の危機に瀕する現代人はその波に翻弄されるがままなのか。女性、ゲイ、民族など複数の主体が形成されるポストモダンにあって、J.バトラー、ラカンらの精神分析との対峙から、ラディカリストは超越的主体という亡霊との対決の道を切り拓く―。ジジェクの華麗な論理が躍る、現代思想の一大収穫。
目次
第3部 主体であるための隷属から、主体であることの欠乏へ(激しい(脱)愛着―フロイトを読むバトラー
オイディプスよ、どこに?)
著者等紹介
ジジェク,スラヴォイ[ジジェク,スラヴォイ][Zizek,Slavoj]
スロヴェニアのリュブリアナ大学教授。ラカン派マルクス主義者として、その多彩な活動は世界の思想界で注目を浴びている
鈴木俊弘[スズキトシヒロ]
1972年生まれ。一橋大学大学院言語社会研究科博士後期課程在籍。フィンランド学、フィンランド近代史、移民史専攻
増田久美子[マスダクミコ]
1971年生まれ。一橋大学大学院言語社会研究科博士後期課程中退。駿河台大学現代文化学部助教授。米文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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またの名
9
少年愛を抑制できなかった女教師が己の欲望について諦めないことを、真の革命的行為だと考えるジジェク(ショタコン疑惑)。けれども、現代の偉大な倒錯的思想家のドゥルーズやバトラーのオイディプス批判・攪乱には乗っからず、マゾヒストの身体や同性愛の美学、快楽の活用といったポストモダンな抵抗戦略が実は支配的システム(ジジェク語では主人、超自我)と持ちつ持たれつのまさしくサド・マゾ的関係を堅実に維持してる様を悉く暴く。『ロリータ』にもスピリチュアル系にもバイアグラにもパラノイア陰謀論にも頼らずに驀進する、怪物的思想家。2015/02/13